藤沼亜衣=10位
<予選リーグB組 3位>
藤沼2-4金?娥(韓国)
藤沼3-4王珊(中国)
藤沼4-0黄怡樺(チャイニーズ・タイペイ)
<9~15位決定戦>
藤沼4-1辛秀禧(韓国)
<9~12位決定戦>
藤沼4-1田恵敬(韓国)
<9、10位決定戦>
藤沼0-4黄怡樺(チャイニーズ・タイペイ)

9月のジャパンオープンで、中国代表として01年世界選手権で2位になった林菱(香港)のドライブに的確に反応し、戦意を喪失させたように、最近の藤沼は、動きがスムーズになったように見える。その動きは、キレがあるというよりは、「滑らかな」というほうがぴったりする。実際、「いろんな人から、動きが良くなったね、と言われるんです」という。

ここ数年、スポーツ界の指導者たちが注目しているのが、甲野善紀氏の「古武術」を取り入れた身体の動かし方である。藤沼の所属するミキハウスでも甲野氏を講師に招き、レクチャーを受けた。だが藤沼は、「その後は特に取り入れていない」という。すると、彼女の動きの良さは何に起因しているのか。彼女いわく「中国で合宿してくると、自然に身体が動くようになる」のだそうだ。

今大会も動きは悪くなかった。これまで歯が立たなかったという苦手のカットマン金?娥からも2セットを奪った。しかし、結果はともかく、どこか物足りなさも覚えた。点差の開いたときと競っているときの動きの質に、大きなギャップがあるように見えたからかもしれない。

ジャパンオープンでは、林菱に快勝したにも関わらず、梅村礼には3-2と王手をかけながらひっくり返された。負けても仕方ない相手を圧倒できる力がある半面、互角の相手にも競り負ける。動きは良くなった。技術も向上しているという。しかし、それを発揮できるかどうかは、相手や状況に大きく左右されるように見える。

だからだろう、全日本選手権への意気込みをきっぱりと口にした。「今度は狙っていきます。自信? 高めに言っときます。60~70%」と。「優勝宣言」という感じではない。あえて自分にノルマを課し、それをクリアすることで自信をもちたいという祈願のように聞こえた。彼女は、実力を「形」にすることで化けていくタイプなのだろう。