1年前に大きく変わったサービスのルールが、この9月からまたもや変更された。

変更せざるをえなかったというのが適切かもしれない。国内のみならず国際大会でも、ある審判には問題とされないサービスが別の審判からフォルトにとられるというケースがあったし、判定の厳しさも大会によってまちまちだったからだ(写真はシュテフ選手、02年9月ジャパンオープンより)。

無理もない。正しいサービスかどうかを判定するルール自体が曖昧だったのだから。そもそも私は、「新サービスルールの導入に思う」というコラムに「レシーバーに見えたかどうかを、見る角度の違う審判が判定することに無理がある」という意味のことを書いたように、不完全な判定システムのまま新たなサービスルールを導入したこと自体に疑問を抱いている。この混乱を招いた国際卓球連盟の罪は重い。

まずは1年前(2002年9月)から適用された、混乱の火種となった部分のルールを見てみよう。

《サービスが開始されてから、ボールが打たれるまでの間、ボールは常にプレーイングサーフェスよりも高い位置でかつサーバー側のエンドラインの後方になければならない。またその間、サーバーまたはダブルスのパートナーの体の一部または着用している物でボールをレシーバーから隠してはならない》(日本卓球協会のルール「1.6.4」より)

1年前に大きく変更されたのは後半の部分である。これについて日本卓球協会は、《サーバーはレシーバーにボールがずっと見えるようにしなくてはならない》などとする「改正のポイント」を発表。その中で、国際卓球連盟が提示した説明図を用いて、《ボールを投げ上げた後、ボールとネットの支柱で形成される三角形の中に、フリーハンド・腕などが入らないようにすることが正しいサービスの要件として説明している》というモデルケースを示した(詳しくはこちらのページ)。

ここで注意したいことがある。この説明図はあくまで一例にすぎず、正しいサービスの「基準」ではないということである。つまり、ルールブックには《隠してはならない》と記されてはいるが、「三角形」や「空間」といった表現はどこにもないのである。そのため、インパクト直前までフリーハンドを残しておく「微妙な」サービスが横行するようになり、審判の判定にもばらつきが出たわけである。