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「新人」勧誘のポイント(2ページ目)

新年度を迎え、各チームとも「新人」の勧誘に躍起になるシーズンではないでしょうか。そこで、勧誘のポイント(のようなもの)を経験に則して書き連ねてみました。

執筆者:壁谷 卓

《声をかける……その前に》

当たり前のことですが、「新人」を招き入れるには声をかけなければなりません。それも、かなりの積極性をもって、魅力的なメッセージを送らなければ、「浮動票」はなかなかつかめないものです。が、しかし、手当たりしだいに声をかける前に、ちょっと押さえておきたいポイントがあるように思います。

たとえば、超のつく学生卓球界の名門である「オーオ、メイジ」の元キャプテンによれば、体育会のメンバーは全員が推薦で入学してきた選手で、一般の学生は入れないといいます。それが決まりなのだ、と。

つまり、声をかけるのはインターハイの上位に進出したような選手に限られ、かりに私のような人間がどれだけ卓球への熱意を示し、入部を懇願しようとも、その敷居をまたぐことは許されないというわけです。さすが練習場に「明治がやらねば誰がやる」という横断幕を掲げているだけのことはあります。

もちろん、大多数のチームは、新人の勧誘にあたって、そこまで厳格な基準を設けていないと思いますが、にもかかわらず明治のケースを取り上げたのは、そこに勧誘の要諦が象徴的に表れているからです。

その要諦とは何か。

勧誘の目的とターゲットが極めてはっきりしているということです。「明治がやる=やれそうな素材を集める」。けっして悪い意味ではなく、単純な明解さとでもいうべき少数精鋭主義を貫いてきたからこそ、独自のチームカラーを築き上げ、数多(あまた)の逸材を日本の卓球界に送りつづけているのでしょう。

自分たちのチームの場合、「明治がやる」という部分にどんなフレーズが当てはまるのか。それによって、「=」の後ろがおのずと決まってきます。ミスマッチは、招く側も招かれる側も、幸せにはなりにくいものです。

ちなみに、私が大学時代に所属していた学内サークルは、「卓球の輪を広げる」というような目的を持っていましたので、未経験者、上級者を問わずに声をかけていたのはもちろん、他大学や専門学校の学生でもOKでしたので、「出張勧誘」をしたこともあります。

「結局手当たりしだいじゃねえか」という声が聞こえてきそうですが、一応は大学のカラーのようなものを踏まえて行ったんです(一般に言われているイメージにすぎませんが)。
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