世界でもっとも勝つのが難しいといわれる全仏オープンテニス。そんな中、男子ラファエル・ナダル、女子ジュスティーヌ・エナンが3連覇中。この2人が今年も勝利をものにできるかが話題に上がる中、2008年5月14日、なんとジュスティーヌ・エナンが引退のニュース。彼女は25歳で現役No.1、前代未聞の引退劇でした。

状況が混沌とする中、全仏オープンテニスをもっと面白く見るために、今回は優勝者候補(男子)を分析していきます。

フェデラー、病後復調のきっかけをつかめるか

ローランギャロス
病気の影響が残るといわれるフェデラー。今年ローランギャロスの女神はほほ笑むのか
ロジャー・フェデラーは、昨年2007年12月から悩まされているといわれる伝染性単核球症(ウィルス性の病気で、インフルエンザに似た症状を引き起こし、悪寒、発熱などの他、集中力の低下やモチベーションの低下など症状が見られる)の影響が未だに心配。既に完治宣言をしているが、もっとも過酷と言われる全仏オープンでのチャンスはあるのか。

すでに14のグランドスラムタイトルを持っているロジャー・フェデラーだが、フレンチオープンでのタイトルは周知の通り未だなし。加えて今年、フェデラーはまだツアー1勝。全豪では準決勝敗退。2月は試合に出場せず、3月は初戦敗退、ベスト4、ベスト8という結果でいまいちパッとしない現状だ。

ただ、必ずしも悲観的になる必要はないと考えている。全豪は病気の影響が残ったまま強行出場しただけでも立派。2月は練習できない時期があったためであり、3月はむしろ復調のきっかけをつかんだと考えていい。

4月に入るとレッドクレーに戦いを移し、ポルトガルでいきなり優勝。続くモナコ(モンテカルロ)では、ラファエル・ナダルに敗れるも準優勝。そして先日行われたハンブルグでは、決勝ではナダル相手に、ファイナルセットまでもつれる準優勝。間違いなく調子は上向きである。

フェデラー優勝の鍵を握るもう一つの要因は、今年唯一の優勝のポルトガルから新コーチとなったホセ・イゲラス。フレンチオープンでベスト4に入っている人物で、コーチとしても有名。フレンチオープンを17歳で優勝しているマイケル・チャンや、2度優勝しているジム・クーリエのコーチをしていた。

実際試合を見ると、一昨年よりも昨年、昨年よりも今年と、やるべきことが見えてきているように感じる。特にポジショニングの迷いが少なくなり、下がりながら打つボールのコントロールがよくなった。病気の影響はもしかしたらもう本当にないのかもしれない。上向く調子とホセ・イゲラスの力を借りることで、最有力候補とはいえないながらも十分にチャンスありだ。

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