テニス用車いすとは? その機能
上2つが調整可能な車いす、下2つが調整できない車椅子。写真提供:株式会社OXエンジニアリング |
■「キャンバー」といわれるタイヤの角度が通常の車いすと異なる。タイヤを八の字にすることで、激しい動きをしても車いすが倒れないように設計されている。程よい角度を付けることにより回転性能も良くなる
■後ろに出ている小さなタイヤ「リアキャスター」は、重心との関係で車いすの動きを軽くすることに貢献。体重を後ろにかけても転倒しにくくなる。普段は接地せず、1cm~2cmくらい浮いている。ただし、オムニコートなどでは沈むので調整している人も多い
■日常の車いすの重心は座骨付近にある場合が多いが、テニス用はそれより前に位置する。回転性能が上がる半面、後ろには倒れやすくなる。そのためリアキャスターなどのフォローが必要
■フレームの硬軟により、プレーの感覚に差がある。硬ければターンの際にスピードが落ちにくい。やわらかいと体で感じる衝撃がソフトになる。どちらを選ぶかはプレーヤーの好みによるところが大きい
■テニス用の車いすは折りたたみできない。折りたたみの機能を付けると重くなり、剛性も弱くなるため
■ブレーキはもともとプレー中は使用が禁止されているのだが、軽量化のためにも必要としない
テニス用の車いすを選ぶポイント
トップ選手の動きは激しく、機能に優れた車いすが必要になる |
可能であれば、障がいの状態が似ている人に聞くなどして、どのような性能が必要なのかを把握することも重要。重量、ホイールサイズ、設けてある調整範囲などを確認してほしい。
<関連リンク>
車いすテニス世界一!斉田悟司と国枝慎吾
車いすテニスとは?車いすテニスの基礎知識
<車いすテニスのネットワークを作りたい方のために>
日本車いすテニス協会:今後コンテンツ充実予定
やさしいテニスコート:車いすテニスができるテニスコートが検索可能。
会長のブログ:埼玉県車いすテニス協会の会長さんのブログ
吉田記念テニス研修センター:車いすテニスのもっとも盛んなところ。斉田、国枝両選手を始め、たくさんの車いすテニスプレーヤーが集う。
テニスカフェSNS内、車いすテニスのコミュニティ:斉田、国枝両選手、丸山コーチ等が参加しているコミュニティがある。
<関連リンク>
株式会社OXエンジニアリング(斉田悟司選手所属)
麗澤大学(国枝慎吾選手所属)
<取材協力>
国枝慎吾選手
日本車いすテニス協会ナショナルコーチ 丸山弘道さん
吉田記念テニス研修センター
埼玉県テニス協会 会長の本間さん