今年のはじめ、女子テニスツアー界は大いに混戦するだろうという予想立てた記事を書いた。
そして、約1年。世界各地で選手が熱戦を繰り広げ、様々なドラマを生み、新たなヒロインが登場し、11月15日に最終戦となるWTAチャンピオンシップでM・モーレスモが優勝を収め2005年の女子ツアーが終了。
さて、今回は2005年女子ツアーを振り返り、この1年の総集編をお届けしたい。
総論
混戦必至という大方の予想どおり、戦国時代の様相を呈していた。女子に関していえば、TOP20にランキングしている選手であれば、コンディションやサーフェス次第で、だれが優勝してもおかしくない。それほど力が拮抗してきていると言えよう。4大大会、ティア?大会の上位進出者を見れば一目瞭然。TOP20の選手がひしめき合っていた。どの大会もベスト16以上になると急に接戦が増え、それを物語っている。
4大大会ならびにチャンピオンシップの主要5大会、全ての大会において優勝者が異なったのだ。
全豪オープン:S・ウイリアムス(アメリカ)
全仏オープン:J・エナン=アンデルヌ(ベルギー)
全英オープン:V・ウイリアムス(アメリカ)
全米オープン:K・クライステルス(ベルギー)
チャンピオンシップ:M・モーレスモ(フランス)
優勝者の名前を見て一目瞭然、昨年あれだけテニス界を席捲したロシア人が一人もいない。
昨年は5大会のうち3大会を制していたロシアンパワーが今年は主要大会を制することができなかったのだ。