ほとんどが手作業の工程
カーボンシャフトに、サンドペーパーがけを行っているところ。丁寧な手作業によって、シャフトが磨かれていく |
塗装によって、美しいグラデーションが施されたシャフト。仕上げの美しさも自慢の一つ |
完成したカーボンシャフト。ここまでに数多くの作業工程が存在する |
ご存知のようにシャフトには、ねじれや硬さの他にもしなりポイントである調子や、先端や手元よりの剛性をコントロールすることで様々なシャフトの性格づけを行っています。それらの性能は、選定されるカーボン繊維の特性とその巻き方によって決まるというわけです。
要求されるシャフトの性格に応じて、流れ作業にて熟練した職人さんが一枚一枚カーボン繊維を丁寧に巻いていきます。これは見学していても気の遠くなるような作業。ボイドと呼ばれる隙間が無いように作業には細心の注意が払われ、また緻密に検査が行われます。
市場に出回っているカーボンシャフトには、シャフト内に隙間の入ったものも少なくないのだとか。しかし、それでは設計上の性能を発揮するのはなかなか難しくなります。
カーボン繊維を巻かれたシャフトは熱処理が加えられ、樹脂を硬化。この辺の温度や時間にも長年のノウハウがあるといいます。硬化したシャフトから、マンドレル(鉄芯)を抜いたあと、シャフト表面をやはり職人さんが研磨。機械で粗研磨したあとは、非常に細かいサンドペーパーでひたすら手作業による磨きが入ります。研磨されている様子を目の当たりにすると、いかに一つ一つのシャフトを丁寧に作られているかがわかります。
シャフト塗装ももちろん手作業。この道、二十年という職人さんが、1本1本シャフト塗装を行います。余分な重量が増えないよう、塗装は薄く仕上げられます。職人さんは、その日の温度や湿度などの条件によっても微妙に塗り方を変えて、最適なシャフト塗装になるよう調整しているのだとか。素早く、そして丁寧に次々に仕上げられる塗装は、まさに職人芸と呼べるものです。
美しくグラデーション塗装が仕上げられたシャフトに、ネームが入れられて、いよいよシャフトの完成です。
次回も、本間ゴルフ酒田工場の作業を紹介します。
<関連リンク>
本間ゴルフ、パーシモンウッドの行方(All Aboutゴルフ)
本間ゴルフ(公式サイト)
本間ゴルフ 5Sクチュール(公式サイト)
喜多和生のグリーンサイド(日経ゴルフガイド)
国際パークゴルフ協会