大型化するチタンドライバー
マスターズに優勝するなどチタンドライバーの歴史に名を刻む「ミズノプロ 300S」。ヘッド体積300ccは当時のプロモデルとしては大型だった。 |
チタンドライバー黎明期のヘッド体積は200cc強。それから10年近くは250cc前後のヘッド体積が主流の時代が続きました。現代から考えればかなり小ぶりのヘッドですが、それでもそれまでのパーシモン製やステンレス製のドライバーに比べると2回りは大きく安心感がありました。
1999年に発売された名作「ミズノプロ 300S」は、ヘッド体積300ccの当時としてはかなりディープフェースのドライバーですが、「300S」に代表されるようにヘッドは少しづつ大きくなり、フェース面は厚くなっていきます。
当時のドライバーの大きなテーマは低重心化。以前のモデルに比べ重心位置を低く設定することで、バックスピン量が減り、放物線を描くランの多い弾道となるという発想でした。この考え方は、十分なヘッドスピードがないと、逆にボールが上がらなくなる危険がありますが、飛距離を伸ばす有効な方法といえます。低重心化のためにフェース面は必然的にディープフェースになっていきます。
4,5年前からは、急速にヘッドが大型化し400ccを超えるドライバーが完全に主流となりました。パーシモンドライバー時代では、ディープフェースが上級者向け。シャローフェースは初中級者向けと言われていましたが、近年はほとんど全てのドライバーがディープフェースとなっています。