ユーティリティークラブ
ユーティリティの歴史を彩った「キャスコ パワートルネード」。写真は4代目の「FG」 |
それまでにもユーティリティーに類するクラブは存在しましたが、ほとんど認知されず、現在のように一般的になったのは日本のゴルフメーカーが精力的にユーティリティーをラインナップしたためです。その点ではユーティリティークラブは日本のゴルファーのニーズによって生まれたカテゴリーといってよいでしょう。2002年には世界でもトッププレーヤーの一人であるアーニー・エルスが契約外の日本メーカーのユーティリティークラブを使用するという事件があり、その優位性を内外に知らしめました。
1997年の全英オープンで丸山茂樹選手がPRGRのZOOMを使用し、ユーティリティークラブの人気に火をつけました。ショートウッドのラインナップの充実などの理由から一時期に比べ人気は落ちてしまったものの、アメリカのメーカーでも「Hybrid(ハイブリッド)」クラブという名称でラインナップし始めたことと、技術革新による性能の向上から再び使用するゴルファーが増えてきています。
ユーティリティーは、アイアン型とウッドとアイアンの中間の形状をした2種類に大別できます。
ドライバー、FWという流れに沿ってユーティリティーをセッティングするゴルファーは宮里藍選手のように中間形状のユーティリティークラブをセッティングしましょう。アイアンが得意で、アイアンの流れでユーティリティーを使用したいゴルファーは、アイアン型を選びましょう。アイアン型ユーティリティーはロングアイアンに比べスイートエリアが広くミスショットに強くなります。またシャフトがロングアイアンに比べ長い場合が多いので、飛距離アップも期待できます。