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新日本VSパンクラス第二章に向けて 「アマゾンライダー近藤の冒険」(5ページ目)

パンクラス8/30両国大会でジョシュ・バーネットに敗れたとはいえ、果敢なファイトで評価を上げたエース近藤有己。早くも噂される近藤の新日本上陸の意義を探る。

執筆者:井田 英登

そういえば、これもちょっとした余談になるが、両国での対戦直前、格闘技マスコミではちらほらとジョシュ・バーネットとの特撮オタク比較をやっている記事を見掛けた。「北斗の拳」のケンシロウをトーテムのように崇めるジョシュに対抗して、近藤のそれは幼年期にあこがれた「仮面ライダー」だというわけだ。

ならばその顰(ひそみ)に乗じて言わせて貰おう。
同じ仮面ライダーでも、近藤は「アマゾンライダー」なのだと。
故国を遠く離れて超人と化したジャングル生まれの異端児が、まだ見ぬ故国に戻って戦いを繰り広げる物語を、僕は近藤の魂のアイコンとして進呈したい。いわゆるプロレス言語を持たない近藤、そしてパンクラスに対して、ジョシュという「格闘技とプロレスのバイリンガル」が通訳を買って出たのがこの一戦だったような気がする。今後アルティメットクラッシュという窓口を通して、新日本本体の興行にも上陸することは、多くの摩擦を生み、多くの対立の構図を作ってしまうだろう。本来、クロスできるかどうかもギリギリのラインにあるプロレスと総合格闘技の正面激突のなかで、アマゾンライダー:近藤の冒険が、新日本マットの光景すらも変えてしまうのではないかという予感が僕にはある。

果たして彼がその大事業を成し遂げられるか、今後の推移を注目したい。

※この近藤選手が、ジョシュ戦直前の心境と、八年間のパンクラス生活を語ったインタビュウを「Boutreview-XX Vol.10」の記事「流れ行く雲のごとく、動かざる岩のように」として、「電子書店パピレス」他で販売しております。(近日中にBoutreviewネットショップでもお求めいただけるようになります)

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