試合開始

試合開始
試合開始
まもなく試合開始だ。両校の選手がホームベースを挟んで整列する。A高校はどうやら選手が12人しかおらず、控えはたった3名だ。スタメンを見ると、ライトが8番、レフトが9番というあたりに頼りなさを感じる。

プレイボール。

先行はA高校。B高校の先発は背番号10の左腕。A高校が相手のピッチャーに食らいついていけるかで、試合の行方が決まる。まるでダメなのか、少しは試合になるのか。仮に1点でも取れれば、球は遅いがコントロールのいいエースが頑張って抑えてくれるかもしれない。

1番バッターは左。左対左の対決は初球をいきなりヒッティング。いい当たりだ。しかしサードライナーでワンアウト。まるで打てないピッチャーではなさそうだ。しかし、後続が続かない。結局、1回表は三者凡退だ。

弱小エースの過酷なマウンド

一人応援する彼女
一人応援する彼女
1回裏、B高校の攻撃。A高校の背番号1のピッチングに注目だ。落ち着いたマウンドさばきで、球をコーナーに決めていく。先頭バッターをサードゴロに打ち取った。と思いきや、サードがファーストに悪送球。山なりのボールがファーストに届かない。圧倒的に肩が弱いのだ。

ピッチャーはやはり案外いい。しかし、守備が壊滅的だ。この回、ピッチャーは凡打の山を築くが、全て実質的エラーでアウトが重ねられない。瞬く間に3点を取られてしまう。

2回表もA高校は無得点。2回裏、B高校の攻撃。完全にB高校は得点の取り方を把握した。打てばいいだけなのだ。相変わらずA高校は凡打をアウトにできない。打たせて取るピッチャーなのだが、打たせても打たせても回が終わらない。

コントロールのよかった彼も、80球を超えたあたりで疲れてくる。試合開始当初の気温は35度ぐらいあった。15人目の打者に初めてのフォアボールを与える。ここまで8失点だが、守備のいいチームならおそらく0点か1点で抑えられただろう出来だ。

もうここまでで完全に決まった試合だ。私の興味は、この状態から彼がどこまで投げるだろうかということだった。ブルペンでの投球練習の姿はない。控えのピッチャーはいないかもしれない。そして彼は投げ続けた。打ち取っても打ち取っても塁に出し、走られ、そして力尽き、B高校の四番バッターにホームランを浴びた。

マウンドでうなだれる彼。二回を終わって17-0。

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