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四国独立リーグのトライアウトを追う 「四国独立リーグ、選手に人気」(2ページ目)

来春の開幕に向け準備を進めている、石毛宏典氏率いる四国独立リーグ。新リーグ構想を発表した9月の記事、『四国独立リーグ構想の成算』に続き、東京トライアウトの模様を追った。

執筆者:コモエスタ 坂本

選手のレベルは?

選手をチェックする石毛代表
選手をチェックする石毛代表
四国独立リーグは17歳から24歳までの日本プロ野球未経験者が選手となるので、受験者は高校野球・大学野球・若い社会人野球の選手が中心だ。肝心の選手のレベルだが、上は社会人野球の名門チームの選手や、NPBのドラフト候補で指名されなかった選手などが参加しており、思ったよりも人材が集まっている印象を受けた。

これら上位レベルの選手は、このチャンスを大いに歓迎していた。独立リーグは、社会人野球よりも「夢のある」プロ志向選手の受け皿として有効に機能するように思えたのだ。

また、四国独立リーグ側からすれば「予期せぬ」選手も参加していた。二人の外国人選手だ。そのうちの一人、アメリカ人のデーミアン投手(18)は、この日投手最速となる145キロを投げた。「日本人の受け皿に」と考えていた石毛代表はこの結果に戸惑っているようで、最終的に受け入れるかどうかは不明だ。

独立リーグと「石毛カラー」

記者会見に応じる石毛代表
記者会見に応じる石毛代表
トライアウト終了後の石毛代表の記者会見で強く感じたのは、その野球への熱い思いだ。運営組織や選考のバタバタぶりなど、一からスタートするリーグの手作り感は否めないが、それでもこのリーグに入りたい選手は、石毛氏の主旨に賛同して大勢やってくる。

また、この日を通じて「石毛カラー」なるものが随所に現れていた。茶髪やピアスの選手には苦笑いし、一次審査通過者には激しい檄を飛ばし、「ハッスルプレー」を求めた。日本人にとって高校野球が訴求する要素である、全力疾走や純粋無垢さなど、「古き良き規律正しい野球」を求めている姿勢がありありと感じられた。

最終的な選手決定は?

この日の東京を含め、高松市を皮切りに全国5箇所(他は札幌・大阪・名古屋)で行われたトライアウトは12月に終了し、参加者は合計1100人を越えた。一次審査通過者は約700人と多く、その中から最終通過者約100名を選考しなければならない。

二次審査自体、一人一人のプレーヤーを細かく見られるものではなかったので、明らかに上位レベルの選手はともかく、ボーダーラインの選手を絞り込む作業はかなり大変なものになるだろう。1月末を目途に合格者が決定される見通しだが、四国独立リーグの運営母体であるIBLJでは、1月中旬にもう一度、採用候補者を集めた紅白戦形式のテストを検討しているようだ。

私は今後も引き続き、四国独立リーグの取材を続けていくつもりだ。次はIBLJ(四国独立リーグの運営母体:石毛代表)へのインタビューを予定している。


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