八百長事件を境に立場が逆転
今季のCLの決勝トーナメント1回戦では8試合中3試合がイングランド勢対イタリア勢であった。結果はご承知の通り、イングランド勢がすべて勝利。いわゆるイングランド「4強」はすべてベスト8に進出し、イタリア勢は決勝トーナメントに出場できなかったフィオレンティーナだけでなくインテル、ユヴェントス、ローマと全チーム敗退してしまった。だが、3シーズン前の2005-06シーズンのCLの結果を見てみると、結果としてはイタリア勢の方が好成績であった。CL初出場のウディネーゼこそグループリーグで敗退したもののミランはベスト4、ユヴェントスとインテルはベスト8まで進んでいる。
翌2005-06シーズンのイングランド勢はアーセナルが決勝まで進んだが、リバプール、チェルシーはベスト16止まり。マンチェスター・ユナイテッドにおいてはグループリーグ最下位で敗退。
しかしそのシーズン終了後、イタリアサッカー界を揺るがした八百長事件(カルチョポリ)が発覚。2006年5月、セリエAの八百長事件でユヴェントスはセリエBへと降格した(ユベントス降格!?カルチョ史上最悪の醜聞を参照)。ドイツで行われたW杯でこそイタリアは優勝したが、CLにおいてはそのシーズンを境にイタリアとイングランドの状況が逆転し始めることになる。
2006-07シーズンこそはCLの優勝杯である「ビッグイヤー」はミランが獲得し、ローマはベスト8入りしたが、インテルはまたしてもベスト16で涙をのんだ。その一方でアーセナルはベスト16だったが、リバプールは準優勝、マンチェスター・ユナイテッドとチェルシーは準決勝まで勝ち進んでいる。
そして、2007-2008シーズン。決勝はマンチェスター・ユナイテッドとチェルシーのイングランド対決だった。リバプールは準決勝でチェルシーと対戦し、アーセナルはそのリバプールに準々決勝で敗れている。イタリアといえば、ローマだけはベスト8まで残ったが、前回王者のミランとセリエA覇者のインテルはいずれもイングランド勢に屈しベスト16で敗れ去っている。