写真撮影/結婚式などのイベントを撮る

結婚式の写真の撮り方のコツは? 事前準備でプロ並みに

結婚式の写真の撮り方のコツとはどんなでしょう。結婚式の撮影を身近な人にお願いして、満足のいく写真を撮ってもらうには念入りな準備が必要。効果的な段取り、撮り方のポイントをご紹介します。結婚式の写真をこれからお願いしたい方、される方は必読です。

瀬川 陣市

執筆者:瀬川 陣市

写真撮影ガイド

結婚式でいい写真を撮ってもらうコツは事前準備!

結婚式の撮影のコツとは

結婚式の撮影のコツとは


結婚式の写真、誰に撮ってもらうか決めましたか? 式場手配のプロに依頼したのならお任せしましょう。しかし、特に写真のオプションオーダーをしないのであれば、列席者や友人などに撮影をお願いする方が多いでしょう。

結婚式を撮り慣れていない人に撮影をお願いして、いい写真を撮ってもらうのに欠かせないことは、念入りな事前の準備です。準備がうまくできるとポイントの定まった写真を撮ってもらえる確率がアップします。

結婚式撮影についての段取りの取り方、カメラの準備についてなどをご紹介します。結婚式の写真をこれからお願いしたい方、撮影をお願いされる方は必読です。

結婚式の写真をプロ並みに撮ってもらうには

嫁ぐ日

結婚式の撮影には、事前の準備や打ち合わせが写真の出来を大きく左右します。余裕をもって準備をしたいものです。


これまで結婚式の写真を撮ったことがない方や写真撮影のビギナーの方がいきなり撮影してもなかなか上手には撮れないことは、想像に難くないでしょう。しかし、どうしても写真撮影は、知り合いにお願いする場合があります。それでもせっかくの晴れ舞台、できるだけきれいに上手に撮ってもらいたいと思うのは自然の流れでしょう。

ではどうしたら、プロにお願いしないでも満足のいく写真を撮ってもらうことができるのでしょうか。それには、準備がとても重要になってきます。準備次第で満足のいく撮影の結果に近づけることが出来ます。これから式を挙げる方であれば式場に赴きいろんな打ち合わせをすると思います。その段階からすでに、写真撮影の準備も始まっているのです。

もちろん撮影テクニックも上手ければそれに越したことはありませんが、ここでは撮影テクニックを追うより、式の打ち合わせや念入りな準備をすることでベストポジションで撮影してもらう方法を紹介します。

あまりカメラに慣れていない方に撮影をお願いする場合もあるかもしれません。少なくともカメラの基本操作には、当日までに慣れておいてもらうといいでしょう。ビギナーの方であれば、『初めてのデジタル一眼レフ、素朴な質問Q&A』の記事も参考にしてもらってください。
 

結婚式の撮影コツ1.式の流れを把握、カメラの準備をする

お支度中

まずは結婚式の流れを知ってもらうことです。当日の準備から披露宴のお開きまで一連の流れを把握するところから始めましょう。


結婚式までは、様々なことをやらなければならず、挙式をあげる本人たちがすべて式の流れを覚えることは難しいでしょう。というより覚えなくてもいいように、式場には、介添人さんなどがいてお世話をしてくれるわけです。しかし、写真を撮ってもらうのであれば、式の流れの予定表は事前に入手しておきましょう。この予定表は写真を撮る計画書としても役立ちます。

会場側で特に用意されていなければ、大まかな挙式、披露宴の流れを教えてもらい、簡単でいいので表にしてもらってください。そして、それを撮影を依頼する方にも渡します。特にこれまで結婚式を撮ったことがない方には、役に立ちます。

撮影を依頼する方が決まったなら、出来るだけ早く、式の流れについては伝えるといいでしょう。撮影する方は、少なくとも当日の式前に式場のチーフから式次第を確認するようにしておきましょう。撮影機材の準備も式の流れなどがわかることでより具体的になってきます。撮る側からすれば、早い段階で内容がわかることはとてもやりやすいのです。結婚式でどんなシーンを撮るといいのかについては、『結婚式、ここを撮ると喜ばれる!』もあわせてご参考にしてください。

カメラについては、少なくとも式の前日にはカメラ機材の準備を行います。使用するカメラの動作確認はもちろんのこと、バッテリーの充電、予備バッテリーの確認、記録メディアの確認も忘れない様にしたいものです。撮影途中でのバッテリー切れや記録メディアの容量不足で撮影ができなかったという失態は絶対に回避させるためにも二重三重のチェックをしておきます。

一眼デジカメを2台用意できるのであれば、ひとつは広角から標準域のズームレンズ、もうひとつには望遠系のレンズを取り付けて使用すると、式の途中にレンズ交換することなく撮影を進められるので便利です。予備カメラとして、スマホカメラコンパクトデジタルカメラもポケットに用意しておくといざというときに役立ちます。

外付けフラッシュを使用する場合は設定の確認、バッテリーの確認もしておきましょう。特にフラッシュを多用する場合はバッテリーの消耗も速いので予備バッテリーも確保しておきます。

カメラ以外にあれば便利なのが脚立です。三段くらいのアルミ製の小型脚立を準備すれば、高い位置からの撮影ができるのでメリハリのついた式の写真が撮影可能になります。
 

結婚式の撮影コツ2:撮影位置を確認する

神前式

神前でかしわ手を打つシーン。このような場面も事前に撮影位置を知っていて、撮れるもの。どのシーンはどこから撮るといいのかを聞いておくといいでしょう。


写真の出来は、撮影位置で大きく左右されます。結婚式の写真では、特にどこから撮るかで、一瞬のメモリアルシーンが撮れるか撮れないかが決まってしまいます。まず準備段階ですることは、挙式、披露宴ともに撮影するのにベストポジションを把握しておくことです。

神前式、人前式、キリスト式それぞれにポイントとなるメモリアルシーンがあります。それを撮るには、一番いい場所から撮ってもらわないといけません。その場所を把握して、撮影者に伝えてあげるとベストポジションから撮ってもらうことができます。

会場の打ち合わせのときに、式の流れを確認するとともに各シーンを撮影するのにベストポジションはどこかを尋ねてみましょう。会場責任者であれば、日頃からプロカメラマンなどの動きもわかっているので、どこから撮っているのかわかっているはずです。その場所を教えていただきましょう。その場所を撮影者に伝えておけば、ベストポジションから撮ってもらえるというわけです。

シーンによって、ポジションが変わる会場もあるので、撮影者には、列席者として席についてもらわず、カメラマンとして入場してもらうのがいいでしょう。挙式のメモリアルシーンでよく撮られる場面をいくつか挙げておきましょう。

・入場
・指輪交換
・誓約
・三々九度盃(神前式)
・キスシーン(人前、キリスト式)

また、会場内の明るさもチェックしておくといいでしょう。撮影するときにフラッシュが必要かどうかや露出設定の目安にもなります。フラッシュについては、『フラッシュの光はどこまで届くの?』において光の届く距離などを解説してますので、必要であればこちらの記事も参考にしてみてください。結婚式でフラッシュを使う場合と使わない場合の写り方の違いについては、『結婚式では、フラッシュ使う?使わない?』もご参考にどうぞ。
 

結婚式の撮影コツ3.マナーや禁止事項を把握

記念の品

式最中も上手に立ち回ることができると、いろんなシーンを撮影してもらうことが可能です。他のスタッフの迷惑にならないようマナーや禁止事項も聞いておくといいでしょう。


神前式の途中では、撮影してはいけないシーンなどがあったりします。その他、式の最中に立ち入ってはいけない場所や会場での振舞い方などマナーの部分について聞いておくことも大事です。

結婚式は、関わるスタッフすべてが、なんのミスもなく式が執り行われるように最善を尽くして当日に挑んでいます。自分が連れてきた撮影者が、会場のマナーを知らなくてそれを邪魔してしまうなんてことにならないようにしたいもの。事前の打ち合わせのときに、友人や知人をカメラマンとして呼ぶことを責任者などに伝え、会場での注意事項、禁止事項も尋ねておきましょう。

そして、その聞いた内容は、わかりやすくまとめてポイント2で聞いた撮影ポジションなどを伝えるときと一緒に撮影してもらう人にも説明しておくといいでしょう。会場の見取り図、式の流れ表を合わせてみながら、この場面では撮影はできない、この場所には入ってはいけないなどとわかりやすく説明しておけば、万事OKです。

神前式の撮影シーンの流れや撮影ポイントをまとめた、『結婚式、初めての撮影ポイントはココ!』もご参考にどうぞ。神前式は、会場での立ち回り方なども気をつけることも多く、注意が必要なことが多いので、事前に打ち合わせは慎重に行うといいでしょう。
 

結婚式の撮影コツ4.新郎新婦をどんなイメージで撮ってもらいたいのか

お色直し

結婚式でのイメージは人それぞれ。主役である新郎新婦がどのようなイメージで写真を撮ってもらいたいのか、それを撮影者に伝えるのも大事な準備事項です。


これまでは、式場についての準備でした。ここでは式を挙げる方が撮ってもらいたい写真の準備の仕方を紹介しましょう。これまでたくさんのウェディング雑誌や式場などを見てきて、ここまで準備してきたのであれば、きっとこんな写真で撮って欲しいという好みのサンプル写真にも出会ったのではないでしょうか。

もし、自分がイメージするサンプル写真が手元にあるのであれば、撮影してもらう方に事前に見せて撮ってもらいたいイメージを伝えましょう。イメージを伝えておけば、撮影する側もどんな風に撮ればいいのかが明確になり、シャッターチャンスを選ぶこともできます。

人の受け取り方は、まさに十人十色。ただ「いい写真撮ってくださいね」と言ったのでは、その「いい写真」の価値基準がまったく自分の思っていたものとは違った写真となる可能性もあるわけです。

撮影をお願いするというだけで、頼む側は恐縮してしまうので、「とりあえず撮っていただければ」とあまり注文も出せないところかもしれませんが、「こんな写真に近いものだったら嬉しいのです」という程度にこちらの意向くらいは伝えましょう。それがないと相手もどう撮っていいのか困っているかもしれません。

事前にどんな写真が好みなのか自分の意思をはっきり伝えておくようにしましょう。具体的に伝えることが出来れば、より明確になります。
 

結婚式の撮影コツ5.司会者や会場責任者と打ち合わせを

笑顔の披露宴

式当日には、撮影者と現場のスタッフには、簡単に打ち合わせをしてもらいましょう。お互い知っていれば、披露宴などもスムースに進行していき、撮影も順調に流れていきます。そうなれば素敵な笑顔の写真も増えるかもしれません。


式の当日、撮影者にも少し早めに会場入りしてもらいましょう。そして会場の下見をしてもらうことはもちろんのこと、その日の担当リーダー、介添えさん、披露宴の司会者などと挨拶、簡単な打ち合わせをしてもらうように事前にセッティングしておくといいでしょう。

当日は、式を挙げる本人たちは、忙しく撮影者をそれぞれの担当のところまで連れて行くことは難しいので、事前に双方に簡単な打ち合わせをしてもらえるように頼んでおくことが大事になります。

披露宴では、進行表が出来上がっているはずので、撮影者用にも一枚用意してもらい、渡すようにします。司会者とも撮影者が打ち合わせをしてもらい、流れを確認します。披露宴の途中に、各テーブルの人たちと二人のグループショットを撮るというシーンがあるのであれば、司会者の方に誘導してもらうようにするとスムースに撮影が進みます。

結婚式は、多くのスタッフの連係プレーによって、作り上げられているものです。その流れを壊さないようにそして助けてもらいながら撮影をしていくときっとうまく写真を撮ってもらうことができるはずです。

さて、ポイントを5つに分けて、結婚式の写真撮影を友人などに頼む場合にいい写真を撮ってもらうための準備事項を見てきました。なかなか大変そうに感じましたか? プロに頼まず、プロ並みの撮影ポジションから撮ってもらうには、最低限必要な準備事項です。すべてが出来なくとも、事前に準備したことはきっと写真の出来に反映されているはずだと思います。

お金をかければ、いろんなことは頼めますが、自分たちでいろいろ手間をかけて作り上げてその思い出として残す写真はきっと、プライスレスなものとなるのではないでしょうか。いい写真がお手元に残ることをお祈りしています。

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