寒い時期にベストシーズンに入る釣り

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冬の澄んだ空があかね色に染まる。気温は下がるが釣りへの期待感は高まる一方だ
12月の多忙な時期。週末の慌ただしさの中、残業もそこそこに会社を出る。外の気温は10度を切っている。吐息が白くなるのもそろそろだろう。

急いで車を走らせ、いつもの港へ向かう。渋滞を切り抜け、現地に着いたのは午後8時を回った頃だ。潮位は下げ止まりから上りだすタイミング。防寒着を着込み、ロッドと小さなバッグを背負い、ポイントへ歩き出す。潮位が上がり出すまでまだ少し時間がありそうだ。

極細のラインをガイドに通しながら、今日の釣りをイメージする。ラインの先に極小のジグヘッドを結び、グローカラーの1.5インチワームをセットする。すぐに取り出せるように、マイクロプラグや極小メタルジグをケースに並べてバッグへしまい込んでおく。

海面を見ると、潮が動き出している。そろそろ、潮位が変動しはじめる頃だ。テトラ際に向かい、そっとルアーを落とし込んでみる。しばらく漂わせていると、小気味よい衝撃が手元に伝わる。軽く手首を返すと、激しい生命感がロッドを通して体へと流れ込んでくる。観念した相手を海面から引き離し、手に取ってみる。手の平からようやくはみ出るほどの大きさだが、狙い通りの魚「メバル」だ。

メバルは別名「春告魚」と呼ばれるように、冬から翌年の春までが旬の魚だ。毎年冬になると春の産仔(メバルの仲間は卵胎生)に備えて接岸を開始する。誰もが釣りを諦める寒さが厳しいシーズンこそ、彼らの独壇場になるというわけだ。

メバルは好敵手

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小気味よい抵抗をみせる「メバル」。真冬を代表するターゲットだ
メバルはその魚体からは考えられないファイトをする。一説には同じサイズに例えれば、シーバスよりもはるかに引きが強いとも言われている。関東辺りでは釣れるサイズでいうと15~20cm強がアベレージとなるが、それでも時に海中を走るラインから糸鳴りが聞こえるほどの抵抗を見せる。

一般の釣りでは、エビやイソメ類、成長したメバルを狙う場合は生きたイワシを餌にする場合もある。こうした食性からも分かるように、メバルはルアーへの反応がすこぶる良い魚でもあるのだ。また、メバルは大群を作ることから、一回釣れ始めると入れ食いになることもしばしばある。次々とヒットするメバルは、暖房の効いた室内でテレビを見ているより、体をホットにしてくれる。

近年では専用タックルやルアーも各社から販売されており、売れ行きも順調。冬になり、めぼしいターゲットが居なくなる時期にベストシーズンに入る「メバルゲーム」は、アングラーたちのライフワークのひとつとなっている。

釣り方の基本としては「スリリングな海釣りライトゲームに挑戦!」でも紹介しているが、今回は真冬でも十分楽しめる「メバル」にターゲットを絞って改めて解説してゆきたいと思う。

>>まだまだ続きます、メバルゲーム編!>>