名門ホテルの上手な使い方

詳しいことは忘れたが、ホテルの語源は、宿館、豪邸、公共施設の意を持つフランス語の"hostel"からきている。旧御三家と呼ばれる老舗ホテルの例を出すまでもなく、現在のホテルの性格は語源にすべて含まれている。大衆化したホテルで最も重要な意味を持つのは、客室以外はすべて公的な空間、このパブリックという考え方なんだそうな。

したがって、マナーさえ守れば、宿泊客と同様ワガママ言いたい放題なのである……というのはちょっと言いすぎですな、うん。でも、伝統と格式を重んじる名門ホテルが可能な限りワガママを聞いてくれる、まるで執事のような存在というのは誰もが認めるところ。やっぱりホテルは最高だ。

と、大袈裟にブチかましてみたものの、現在、僕のくだらない夜遊び話に付き合ってくれているであろう多くの30代読者が、名門ホテルの良さを実感しているか、はなはだ疑問である。

だって、僕自身、癒しであったり、優越感であったり、スパやバーが併設された宿泊施設という認識はあっても、娯楽を意味するアミューズメントの概念は皆無に等しいんですもん。嗚呼、やっぱり合コンであったり、カラオケであったり、夜遊びの匂いが欲しいんだよなぁ。

ホテルの名を持つ会員制クラブ

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マンダリンTOKYOのレストランを手がけた小坂竜氏が同店のデザインを担当。シンプルなのに艶のある空間に仕上がっている
とまれ、今回ご紹介する『THE HOTEL JUBAN(ザ ホテル ジュウバン)』は、ホテルという名を持つ、バーラウンジを除き、会員のみのクラブ。クラブといっても、いわゆるオネエちゃんがいるようなクラブではなく、個室空間で本格的な料理と、映画やカラオケが楽しめるプレイベート空間。

まあ、早い話がメンバーシップの高級カラオケ店である。「けっ、ただのカラオケ店をいまさら紹介するなよ」。そんな怒りを真顔で訴えている読者も多いことだろう。