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デンゼル・ワシントン来日直撃インタビュー(3ページ目)

映画『サブウェイ123 激突』(9/4公開)で来日したオスカー俳優デンゼル・ワシントンの1日をフル取材。熱烈ファンのライターによる直撃インタビューも実現! 取材後記やトリビアも含めファン必読の内容です。

執筆者:南 樹里

デンゼル・ワシントン来日インタビュー[後編]

映画『サブウェイ123 激突』デンゼル・ワシントン来日直撃インタビュー
「怖くて死にそうだったよ(笑)」
◆地下鉄構内で電車のすぐ近くを走ったり、アクション・シーンはとてもリアルで見応えがあって、ドキドキの連続でした。実際にニューヨークの地下鉄で撮影したそうですが、怖くなかったですか? 
――怖くて死にそうだったよ(笑)。電車はスピードを落としていたけど、僕はその前や横を走っているんだ。もし線路上で転んだりしたら、大変なことになるからね。ニューヨークの地下鉄には“サードレール”という3つ目のレールがあって、そこには電流が流れているんだよ。“サードレール”に触れたら一巻の終わり。ケンタッキーフライドチキンになっちゃう。(おちゃめなジョーク皆爆笑。それにしても無事でよかったです)

◆今回の撮影で、一番苦労したこととか、エピソードを教えて下さい。
――ネズミ!大きなネズミが登場するんだ。(再び爆笑)

◆トニー・スコット監督と一緒に仕事することが多いですね。撮影を控えた次回作”Unstoppable”でも組むとのことですが、その魅力を教えて下さい。
――飛ぶのが怖いなら地上に残れ、つまりパイロットを信頼できないなら飛ばない方がいいという意味のたとえが当てはまるんだけど。4回一緒に仕事をしているトニーは、僕にとって、すごく信頼できる名パイロットなんだ。スパイク・リーとも4回、エドワード・ズウィックは3回。ジョナサン・デミは2回組んでいる。みんな素晴らしいパイロットで、信頼関係を築いている。彼らが一緒にやろうって僕に声をかけてくれるんだ。人生は短い。だから仕事も楽しもうって思う。僕はトニーたちと一緒にいると、楽しい環境で映画作りをすることができるんだよ。

映画『サブウェイ123 激突』デンゼル・ワシントン来日直撃インタビュー
「人生は短い。だから仕事も楽しもうって思う」
◆ガーバーはとても庶民的で親しみがありますが、平凡な地下鉄職員にすぎなかった彼は、終盤で犯人を追いつめる大胆な行動を取ります。そのきっかけは何だったのでしょう。彼にどんな心境の変化があったと思いますか?
――彼は朝起きた時、こんな展開になるとは予想もつかなかったと思うよ。徐々にいろんなことが起きていって、巻き込まれてしまったというわけだ。その過程で自分の一番恥ずかしい部分や隠しておきたかったものを、みんなの前にさらけ出すということになった。彼はそこで謙虚な気持ちになって、自身を恥じることを経験したと思う。ジョン演じる犯人が、「ガーバーに金を持ってこさせろ」と言った時に彼は、これは自分のやってきたことを償うチャンスだと感じたんじゃないかな。自尊心を少しでも取り戻したいというような気持ちが芽生え、犯人と対決する行動に出て、だんだん変わっていったと僕は捉えている。先にも話したようにガーバーはごく普通の人間で、派手な車も乗り回していないだろうし、質素な生活をしている男だと思う。僕たちみんなも、彼のようにチャンスを与えられたら、もしかすると何かすごいことができる、自分を変えられるんだっていうようなメッセージも、この作品に含まれていると思うんだ。

◆観客に、どんな所を一番観てほしいでしょうか。
――全部観てほしいけれど、なかでも特に、ジョンと僕との頭脳戦の部分かな。素晴らしい俳優たちが揃って共演してくれた所もね。「ソプラノズ」に出ていたジェームズ・ガンドルフィーニやマイケル・リスポリ、そしてジョン・タトゥーロも、みんな本当にいい演技をしている。。ニューヨークという街自体も、この映画の中ではキャラクターのような役割をしているし。すごくハラハラドキドキさせられる部分も、また僕の演じるガーバーの持つどこか哀愁を帯びた部分も、ぜひ観てほしいと思っているよ。
取材・文:丸山けいこ

Interview with Denzel Washington on "THE TAKING OF PELHAM 123"

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