天才たけしの頭脳に潜入
北野武監督『監督・ばんざい!』インタビュー
北野武監督:おいらね、映画の監督を初めてやった時、皆に「映画知らない」とか「カメラワークわからない」ってワーワー言われたんだ。 Q:奇数秒が、北野映画の編集極意ですか。もう少し教えて下さい。 北野武監督:1秒24コマで考えるより、シーンの1秒、3秒って編集が多くて2秒、4秒ってあまりとらないの。それのほうが自分で心地いい。例えばアクションの間の画なんだけど「カット」で耐えて、そのあとのリアクションだけ狙う監督もいる。そうすっとカットかけた後の役者の表情をグッっと寄ってシャッと撮る。それも何秒とかあって、やっぱりおいらは奇数秒。 Q:そのリズムが(『監督・ばんざい!』内の1篇)「能楽堂」に入ったらどうでしょう? 北野武監督:ん?! 「能楽堂」はねえ、端からダメだったなあ(笑)。(渡辺)哲さんね、犬だと思ったらしく「ウーウー」唸(うな)りながら歩いて来るんだ。それで皆が「誰か唸ってる?」って、そしたら本人が唸ってた。「うー、ワン!」って言ったことあんだよ(笑)。おっかしくて、あきらめたの。もう水着の女とかいれちゃって、ヤケクソ。哲さんの顔、こんなにでかいじゃない、能面は小さくて。どう見ても能面を食ってるみたい。あれは情けなかったね。 ※画像クリック
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