天才たけしの頭脳に潜入
北野武監督『監督・ばんざい!』インタビュー
北野武監督:おいらの場合、行き詰る前に逃げるから(笑)。物事を一回も突き詰めた事ないし。大学は機械科でエンジン設計なのね。『もうだめだ、どうせ出世しない』って学園闘争の前に逃げちゃてるの。目先が利くね。そいで、浅草行って漫才ブームの終わる前に逃げちゃうし。ラジオやって逃げて、映画やって。それぐらいずっとひとつの仕事にくい付かない。 Q:映画からも逃げちゃう可能性がありますか? 北野武監督:映画ねえ、逃げようと思っていたんだけどね。『監督・ばんざい!』を撮っている時に「あー、そっか」って感じて、また2、3本ネタができてね。それやらなきゃって。でも、2、3本作っている間に、くたばってしまうかもしれないからね。
北野武監督:俳優はね、晩年の丹波哲郎さんみたいに「カンペ(カンニングパーパーの略)なしではやらない」ってことにするの(笑)。最近ね、丹波さんの映画ばっか、観てんの。『あー、(カンペ)読んでる、読んでる』って、もうおかしくて(笑)。目の動きを見て「おいらもこれをやろ!」って。(真剣に)もう台詞は一切覚えない、という。 ※画像クリック |