人類未踏の壮大な旅『80デイズ』!
最もよく知られているのは、アカデミー賞5部門受賞に輝いた1956年の映画『八十日間世界一周[Around the World in 80 Days]』(マイケル・アンダーソン監督)でしょう。有名スターを総動員し、そのテーマ音楽をきいただけで壮大な旅を想像しちゃいます。原作者はジュール・ヴェルヌ[Jules Verne]。1828年、フランスの港町ナントで生まれたジュール・ヴェルヌ、あることから空想の中での旅を得意とするようになり『八十日間世界一周』や『地底旅行』『海底二万里』『神秘の島』『十五少年漂流記』など、数々の冒険小説で世界中の人々に親しまれれている。
誰もが大喜びで参加したドリーム・プロジェクト『80デイズ』フランク・コラチ監督の思い
本作の舞台である19世紀後半の英国では、前世紀から始まった産業革命によってテクノロジーが大きく進歩しつつあった。原作では謎の多い裕福な紳士として描かれているフィリアス・フォッグを、ちょっとエキセントリックな発明家にするというアイディアについてフランク・コラチ監督は、「僕は、自分が小さい頃に観て育ったような、とても想像力あふれる映画を作りたいと思っていた」と語っている。監督が観て育ったのは「007」シリーズ。そこに登場する様々な発明品が大のお気に入りだった。「よし、フィリアス・フォッグを発明家にしよう、そうすればああいう素敵な小道具を、僕らも創ることができるじゃないか、って思ったのさ。フィリアスを、時代を先取りしている人物にすることで物語に僕ら流のワクワクドキドキを付け加えよう!というわけなんだ」。
『80デイズ』ストーリー
19世紀末、英国ロンドンのイングランド銀行に、白昼堂々一人の泥棒ラウ・シン(ジャッキー・チェン)が侵入する。賊は軽業師のような身のこなしで脱出すると、追いかけてくる警官たちからまんまと逃れ、忽然と姿を消してしまう。 さて、この男ラウ・シンがたまたま身を隠したのが、空を飛ぶ夢にとりつかれた発明家フィリアス・フォッグ氏(スティーヴ・クーガン)の屋敷に植わった木のこずえだったことから、この奇想天外な物語は始まる。フォッグ氏は、彼の実験台になることを拒む使用人に逃げられたところ。そこへ頭上から落ちてきたのがラウ・シンである。彼を雇うことにしたフォッグ氏は、早速、人類初の時速80キロ突破を目指す実験を開始する。王立科学アカデミー長官のケルヴィン卿(ジム・ブロードベント)は、イングランド銀行に預けていた翡翠の仏像が盗まれたと知ってカンカンになって怒る。そこへ現れたのは、仏像をケルヴィン卿にもたらした、中国人のファン将軍(カレン・ジョイ・モリス)。彼女は、この貴重な仏像と引き換えに大英帝国の軍事援助を求めていたのだった。だが仏像が戻らない限り、ケルヴィン卿に取引の意思はないと知った将軍は、部下たちに捜索開始を命令する。ラウ・シンは、パスパルトゥーと名乗り、フォッグ氏の新しい使用人となった。その目的は…。
原題:『AROUND THE WORLD IN 80 DAYS』 日本語版字幕翻訳者:林完治■スタッフ監督:フランク・コラチ『ウェディング・シンガー』、脚本:デヴィッド・ティッチャー&デヴィッド・ベヌロ&デヴィッド・ゴールドステイン、音楽:トレヴァー・ジョーンズ■キャストジャッキー・チェン『メダリオン』、スティーブ・クーガン『24アワー・パーティー・ピープル』、セシル・ド・フランス『スパニッシュ・アパートメント』、アーノルド・シュワルツェネッガー『ターミネーター』シリーズ、キャシー・ベイツ『アバウト☆シュミット』[2004年/アメリカ/2時間1分]配給:日本ヘラルド映画
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