『LOVERS』ジャパンプレミアの写真
ここからは『LOVERS』ジャパンプレミアの写真で会見の内容を掲載していきます。ジャパンプレミアについては、一言だけ。舞台上、チャン・ツィイーは、日本語で「コンバンワ」と挨拶。この発音が非常に自然で驚きました。鈴木清順監督の『オペレッタ狸御殿』の撮影で2ヶ月ほど東京にいたお陰かもしれませんね。
『LOVERS』罠の中で出会った3人の男女が語る「愛」
『LOVERS』は、「愛と情熱の物語」であり「大きな挑戦」だと会見前にコメントを出しているチャン・イーモウ監督。『LOVERS』の原題、「十面埋伏」とは、あたり一面に待ち伏せが潜んでいるという意味。その言葉の示すとおり、映画の中には幾重にも罠が仕掛けられ、主人公たちの本当の敵、本当の心、本当の関係は最後まで分からない。
会見で「愛」について聞かれたアンディ・ラウ、「監督に先にお話ししていただいた方がよいのでは?」、するとチャン・イーモウ監督「私としては金城さんをお勧めしたいと思います。言葉の面で時間の節約にもなりますので(笑)」って…。監督にふられたら何か言わねば!って感じで金城武、「監督の下で役者という一つの駒として参加したかったんです。本当に1シーン、1シーンを自分がどう思うかよりも、監督がこう思うなら、なるべくその演技をしていました。ただ、キャラクターは監督が設定したものなので、監督から説明した方が良いのではないかと…(笑)」と、やっぱり監督に戻る。
アンディ・ラウ会場に到着 | 3人揃ってレッドカーペットを歩む | ファンの大歓声の中、写真撮影 |
チャン・イーモウ監督が語る「愛」完全バージョンのお言葉、「この二人の男性は、一人の女性を愛してしまいますが、全く異なるキャラクターです。ご覧のようにちょうど今並んでいる二人は外見も全く違います。この映画の中で金城さんとチャン・ツィイーさんの愛情の現れ方はとても突発的なもので、「いつ」というのは誰も知らない、理由もわからない。とにかく愛してしまうと強烈なものを持っているわけです。この辺は、実は若者の持つ激情的な部分を描きたかったのです」。
「チャン・ツィイーと金城武さんから、「本当はどこで、どのカットで、どの場面で私達は愛し合うことになるのか?」と聞かれました。でも私は、そんなことは考えず、いつでもどこでも、本当の愛に落ちてしまう可能性があるんだと言いました。ポイントはむしろ、この二人の愛には、いつも第三者がいることだと思います。つまりアンディ・ラウさんの役が、どこか見えないところで目を光らせているので、監視された形で恋愛をするのです。ですので、本当に愛し合っていても抑えの演技をしなければならないと指示をしました。一方で、アンディ・ラウの演じる劉の持っている愛は、また少しタイプが違います」。
「例えるなら、ちょうどお酒の醗酵のようなんです。非常に持久性があって、年数が経つと発酵していき、純度が高くなっていく。そして残念ながら最後は、醗酵しすぎて燃え尽きてしまう。アンディ・ラウに、「この役は善か悪か?」と聞かれ、じっくり話合いました。結論は、この人物がヒーローかは重要でななくて、表現したいのは人間性。善悪に関らず、人間が持つ極端な一面を表すことができれば良いのではないか」。
アンディ・ラウは、「監督に細かく説明していただいたように、自分にとって本当の愛、真の愛を信じることにしました。劉は、真の愛を信じているが故、最後には逆に憎んでしまうことになるのですが、二人の突然の愛を尊重し、自分から離れて行ってしまいます。これも真の愛であると思います」。
ジャパンプレミア来場ゲストの方々(一部)鈴木杏さん | 元(?)ピンクレディ、未唯さん | 鶴田真由さん |