Q:ゲーム会社で顧問されてますが『ペイチェック 消された記憶』のゲーム化の予定は?ジョン・ウー監督:ええ、セガ社です。コンピューター・ゲームを2つ計画していますが、『ペイチェック 消された記憶』ではないです。『ペイチェック 消された記憶』はゲームにしても楽しい要素がありますよね。でも、もしゲーム化する時は、権利を持っているパラマウントが行うことになると思います。
Q:高倉健さん、小林旭さん、北野武さんの好きな作品を教えて下さいジョン・ウー監督:高倉健さんの『駅/STATION 』(1981)。北海道が舞台ですよね、あの映画で北海道が大好きになって、いつかあそこに行きたいと友人に話しているほどです。あとは、マカオで撮影した…『ならず者』(1964)丹波哲郎さんも出演していて、石井輝男監督の作品。実は、あの作品がきっかけで『狼/男たちの挽歌・最終章』を製作したんです。石津監督のスタイルが好きで、私にとってのヒーローです。
小林旭さんは、日活シリーズですね。ギターを弾き、歌い、弱き者を助けるイメージが焼きついています。
北野武さんの全作品を拝見しています。映画をアートのように作り上げる、画家のような映像を作り上げていると思います。ブラックユーモアも好きだし、ちょっとした顔の表情で色々な心情を表現するところが素晴らしいです。
Q:ジョン・ウー監督から言われたことなど、教えてくださいベン・アフレック:たくさんあるけれど、特に印象に残っているのは、撮影前に明確なビジョンが出来ていることですね。彼の頭の中で編集作業がすんでいるんだ。監督によっては、イメージが決まっていなくて、何度も色んなパターンを撮る方もいらっしゃいますが、俳優からすると何度も同じように演じなくてはいけないし、何パターン撮影しても映画に使うのは1つだからね。もしも僕にジョン・ウー監督のような才能があれば、僕は第2のジョン・ウーになれるのに。
Q:ユマ・サーマンの魅力?ベン・アフレック:大変美しく、賢くて、テリー・ギリアム監督の『バロン』(1989)から経験をつんでいるので、若くして経験豊かということで撮影中に神経質になったりすることはなくて、とても仕事がしやすかったです。それに撮影には、二人のお子さんを一緒に連れてこられるんですが、そのお母さんぶりも素晴らしかった。
ジョン・ウー監督:芯が強くて、自立した女性。現場で、色々なアイデアを言ってくれるし、イザ撮影となると気持ちの切り替えが早い、誰とでもきさくに話をするし、とてもプロ意識が高い。あと演技の自然さをとても大事にしているんです。髪の毛が乱れたから直そうか?と言うと、No!と拒否するんだ。珍しいことだよ。女優は、どう写るか?と常にカメラ写りを気にしているものだからね。ベン・アフレックとユマ・サーマンの相性は、とても良かったしね。
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