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天才詐欺師と有能弁護士、どっちに騙されたい? レオ&ギアの華麗なテクニック(2ページ目)

話題の映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のレオナルド・ディカプリオと、『シカゴ』のリチャード・ギアの共通点は?華麗な騙しのテクニックを見せる2人に注目です。

執筆者:名護 末子

パイロット姿と下着で踊るシーンに注目

パイロット姿のディカプリオ
2人の騙しのテクニックはエンターテイメントと言ってもいいくらいだが、その成功のカギは、どんなことが起きても慌てず堂々と対処していること。ちょっとでも隙を見せればそこからどんどんボロは出てくるギリギリを歩いていて、それをうまくすり抜けた時の爽快感を楽しんでいるふしもある。あまりにも自分の思い通りになる展開に、「なんて俺は天才なんだ!」と自己陶酔するタイプにも見える。女性がほおっておかない、チャーミングな魅力の持ち主だということも、もちろん自覚している。

ここまで書いてくると、ちょっと嫌な男にも思えるが、ディカプリオとギアが演じると、やっぱり魅力ある男性になっているのよね。2人が相手なら、騙されてもいいと思う女性は多いだろうな。

今回、ディカプリオはいろいろ変装するが、私が一番素敵だなと思ったのは、パイロット姿。古くは『追憶』のロバート・レッドフォード、そして『愛と青春の旅だち』で見せたギアの海軍服姿に、勝るとも劣らないほどの凛々しさと爽やかさがある。映画は1960年代の話で、パイロットが憧れの職業だった頃なので、制服のまま街中を歩いたり、レストランで食事をしたりしている。今はパイロット姿で歩く人なんていないだろうけど、でももしそんな人に遭遇したらカッコいいと思うだろうか?それともただのコスプレだと無視されちゃうのかな?

マスコミを自由自在に操る弁護士のギア
弁護士役のギアの衣裳は、ほとんどスーツ姿。さすがにばっちりキマっている。彼のスーツ姿がカッコいいのは当然なので、私はいつもと違うギアを紹介したい。ミュージカル仕立てになっているレニー・ゼルウィガー扮するロキシー・ハートの空想シーン。シャツとパンツを脱いで、下着だけでギアが歌い踊るところなんて、キュートなおじさまって感じでいい。ただギアの歌と踊りを見慣れていない私は、身内の初舞台を観ているような、なんか恥ずかしい気分で最初は直視できなかった。また、ラスト近くで、ギアがひとりで踊るタップシーンもこの映画の見どころ。その必死にタップを踊る姿に、「後もう少しだから頑張って!」と声をかけたくなってしまう。こんな風に母性本能をくすぐるのもギアの特徴よね。

ディカプリオとギアの役は、どちらも裏側の世界で生きる男。悪人だけど憎めない奴。あなたはどっちを許せる?それとも許せない?


■『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』
監督:スティーブン・スピルバーグ 出演:レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス 3月21日より日劇1ほか全国にてロードショー
オフィシャルサイト:http://www.uipjapan.com/catchthem/jump002.html


■『シカゴ』
監督・振付:ロブ・マーシャル 主演:リチャード・ギア、レニー・ゼルウィガー、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ 4月19日より全国松竹系にてロードショー
オフィシャルサイト:http://www.chicago-jp.com/

(テキスト:名護すえ子)
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