ジャンヌ・モロー(『デュラス 愛の最終章』)
↑凛とした雰囲気のジャンヌ・モロー |
「ヨーロッパでは男性と女性は同等の地位を与えられており、資金や制作面でも同じ待遇を受けている。映画だけでなくTVプロデューサーも同じ。この15年の間に、ヨーロッパの女性たちは映画界になじんでいる」とヨーロッパで女性が映画を撮ることは難しくないと話す。
モローはほかの人が話していると、必ずその人の方に体ごと向きを代え、相手の顔をじっと見ている。
今回は女優ではなく監督として参加したモロー |
さらに、ある日本人の監督が、「自分の作品は男性に対する仇討ちみたいなものかもしれない」と発言するとそれに反応して、「男性に対しては復讐ではなく、調和、共生を考えるべき」とやんわりと指摘する。全体をしっかり見通せる賢い人なんだなあ……。
モローは強い意志を持った女性という印象があるが、それをほんの少し垣間見せたエピソードが、会見終了後に起こった。ある映画ジャーナリストが、モロー主演の古い映画のパンフレットを持参し、彼女にサインを求めた。彼女は快く承諾しサインをしていたが、そのパンフレットが10枚くらいあったので、関係者が途中で辞めさせようとすると、キッとした顔で、「私がサインをしたいからするの」と言う感じで、丁寧に最後までサインをしていた。人の言いなりではなくて、自分で考えて行動する人みたいね。
(C)2001 Les Films Alain Sarde Arte France Cinema |
■『デュラス 愛の最終章』
監督:ジョゼ・ダヤン
主演:ジャンヌ・モロー、エーメリック・ドゥマリニー
12月14日よりBunkamuraル・シネマにてロードショー