one more thing
ガイド:
「one more thing」は、全曲英語のせつな系のテクノポップ。僕も好きな1曲ですが、Daft Punkが好きな人なんかもきっと好きではと。この英語詞は、以前インタヴューしたPatrick Bennyさん(東京レコハンとして)ですね。人脈は繋がっているな~と。
poly:
英語ではないんです。Patrick Bennyさんに作詞してもらった部分は、中間のソロでロボットボイスが喋っている仏語の部分。それ以外の、イマイさんが歌っている部分は……何語なんでしょうか(笑)?
ガイド:
失礼!あっ、Patrickさんはカナダ人だから、フランス語にも堪能ですよね。
イマイ:
えーっと自分語ですね(笑)。
この曲はまず、オートチューンの気持ちよさを聴いてほしかったので、一番オートチューンが心地よく聞こえるようにいろいろな言葉を歌って試しながら、歌詞を作りました。ですので、英語っぽくもあり、フランス語っぽくもありと言った不思議な言葉になっています。
poly:
この曲のアレンジは、フェアライトやシモンズのドラム、DX7のベース、といったように、かなりニューロマンティックなMTVエレポップを意識した曲なんですが、楽曲そのものにはDaft Punk的なフレンチ臭も感じるかと思います。その辺はここ数年サエキけんぞうさんと一緒にやっていた、フレンチポップのカヴァーものとかの影響が、まだどこかにあるのかもしれませんね。
TELEVOX
ガイド:
ロボットが好きなので、TELEVOXは、先ずタイトルで反応してしまいました。TELEVOXはアメリカで1927年に製作されたロボットのような通信機器のようなものですよね? 後で調べると、スイスにもTELEVOXがあったようで。TELEVOXの歌を作ろうとした理由は?
イマイ:
この曲はボコーダーを多用していたので、ロボットについてのSFな歌詞を書きたいと思ったんです。ロボットと言っても、ブレードランナーみたいなアンドロイドではなくて、手塚治虫のロビタとか宇宙家族ロビンソンのフライデーのような前時代的な、いかにも合成音でしゃべりそうなロボットです。サビはロボットの名前を連呼すると決めていたので、ロボットの名前についていろいろ調べていたところ、世界最初のロボットと言われているTELEVOXに辿りつきました。おっしゃる通り、TELEVOXはロボットと名乗りながらも、実際は通信機器に顔や手が付いただけのハリボテなんですけど、そんなところも含めて愛らしかったので(笑)。