テクノポップ/90年代以降のテクノポップ

ゼロ年代(1)2000年~ゼロ年代の幕開け(9ページ目)

助手、研究生と三人でゼロ年代音楽シーンをとっても偏った視線で総括して行きます。先ずは、90年代末の流れとゼロ年代の兆候を予感させる2000年から。Primal 、Avalanches、深田恭子、モー娘。・・・

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

■Hi-Posi『ジェニーはご機嫌ななめ』(2000年1月)


先生:
ジェニーはご機嫌ななめ
これは、「ラジオスターの悲劇」をカップリングしたシングル。僕はとにかく「ラジオスターの悲劇」のカヴァーを買う習慣があるので、当然のように買いました。「ジェニー・・・」は今やPerfumeのカヴァーとして方が知られ、Perfumeのライヴでの定番曲となりましたが、この時期のHi-Posiは先見性があったと思います。Hi-Posi自体はこの作品以前から活動していましたが、capsuleのデビューよりも2年早いちょうど1999年のアルバム『4n5』でテクノポップ化をして、男女二人組で、エレクトロとまでとは行かないけど、渋谷系以降のようなセンスももってやっていた訳ですから。

●深田恭子『moon』(2000年3月)


助手:
moon
ボクはこれを後追いで聴いたのですが、とにかく曲のクオリティーがとんでもなく高いですよね。特に「イージーライダー」はアイドルポップスの、というかポップスの最高傑作のひとつといってもいいんじゃないでしょうか。2002年にリリースされたリミックス集『Flow』に収録されているGTSのリミックスもすばらしいです。あと、なんといってもあのフラットな感じで伸びていく歌声がいいですよね。綾瀬はるかも同じようなタイプの声だと思うんですが、残念ながら深田恭子も綾瀬はるかも現在楽曲のリリースはめっきりですね。こころから再開を願います。

先生:
綾瀬はるかって女優としても深田恭子と被るものがありますね。実は、こっちかセカンドかどちらを選ぼうか迷ったのです。デビュー・シングル『最後の果実』がリリースされたのは、1999年5月。うゎ、エレポップ!誰?えっ、フカキョン!って、一人で盛り上がっていました。確かに、歌手・深田恭子は企画ものでもいいから、復活してほしいです。

侮れない深田恭子

研究生:
フカキョン最高!いやー、本作がピックアップされたのは嬉しいです!!曲単位では2nd『Universe』収録の「スイミング」が好きなんですが、最初に聴くならやっぱり本作! アルバム全体の世界観がとても丁寧に構築されているから、一枚通して聴けちゃいます。そして、「イージーライダー」収録のアルバムなのに、アルバムトータルの印象はちょっとアンニュイと、深みを感じさせる一作でもあるかと。あと、「Into The Light」「胸いっぱいの愛を」と、タイトルになぜかLed Zeppelinをチラつかせる曲も収録されていたりします(笑)。

先生:
そう意味では隠れたロック魂を感じる作品ですね(笑)。
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