テクノポップ/90年代以降のテクノポップ

ゼロ年代(1)2000年~ゼロ年代の幕開け(10ページ目)

助手、研究生と三人でゼロ年代音楽シーンをとっても偏った視線で総括して行きます。先ずは、90年代末の流れとゼロ年代の兆候を予感させる2000年から。Primal 、Avalanches、深田恭子、モー娘。・・・

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

■pandart sasanoooha『pandart sasanoooha』(2000年3月)


先生:
pandart sasanoooha
後でお二人が選んでいますが、あえてモーニング娘。は選びませんでした(笑)。たぶん、モーニング娘。の12インチ盤『恋のダンスサイト』(2000年2月)に収録の「恋のダンスサイト(PANDART SASANOOOHA Remix)」でpandart sasanooohaの事は知ったと思うんですよね。壊れたピチカートファイヴみたいなリミックス・・・それでこのpandart sasanooohaのデビューとなった12インチ盤も買ったんだと思います。「Dancing Queen」の人を食ったようなカヴァーが好きだったりします。その流れで、「傷だらけのローラ(PANDART SASANOOOHA REMIX)」を収録した西城秀樹の『bailamos2000』も買った覚えがあります。

▲Fumiya Tanaka『Unknown Possibility vol. 2』(2000年8月)


研究生:
Unknown Possibility vol. 2
90年代の主流だったハードミニマルテクノのアイコンの彼が、本作のようなドープで地味なミニマルテクノを鳴らしたのは衝撃でした。しかし振り返ってみれば、ゼロ年代のディスコダブシーンの方向性とリンクしているようだったり、以降のピュアテクノやミニマルテクノが、ブルースのように内省的になっていくのも予見しているようだったり。本作に込められた「リズムこそがアンダーグラウンド。テクノはアンダーグラウンドへと戻る」というメッセージは、当時でも一聴して理解できました。個人的にはゼロ年代の指針となった作品です。以降に登場してくるアンダーグラウンド系のフロア物へすんなりと入っていけるきっかけにもなりました。
  • 前のページへ
  • 1
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます