テクノポップ/YMO関連

裏YMOカヴァー(3)~ユー・メイ・ドリーム

忘れたころにやってくる裏YMOカヴァー特集第3弾! 「ユー・メイ・ドリーム」「ごきげんいかが1・2・3」など名曲のカヴァーは誰がしたのか?

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

裏YMOカヴァー3


2007年に裏YMOカヴァー(YMOが他のアーティストに提供した曲のカヴァー)について以下の二つの記事を書きました。第3弾を書くと言っておきながら、Perfumeで忙しくなった僕自身も書いた事を忘れるという事態になってしまったのですが、思い出したので、ちょっと書きなおして、第3弾やります! 忘れたころにやってくる、YMO。

裏YMOカヴァー(1)~風の谷のナウシカ
裏YMOカヴァー(2)~赤道小町ドキッ

ユー・メイ・ドリーム


You May Dream
Sheena & The Rokkets(シナロケ)の「You May Dream」・・・シナロケのロケンロール魂とYMOのテクノマジックが合体した、細野晴臣のプロデューサーとしての力量が遺憾なく発揮された『真空パック』(1979年)にも収録され、シングルカットもされた今や定番と言える曲です。フィル・スペクターがプロデュースしたロネッツの60'sガールポップの最高傑作と言える「Be My Baby」あたりを下敷きしていると思われますが、大瀧詠一のナイアガラ・サウンド系、特にシリア・ポールの「夢で逢えたら」、加藤和彦が手がけた岡崎友紀の「Do You Remember Me?」などにも通じるサウンドです。こちらは、テクノなスパイスが効いた和製Wall Of Soundの最高傑作と言えましょう。

夢で逢えたら
そんな定番ソングですから、裏YMO作品としては最多のカヴァー数を誇っています。以前、歌う「Rydeen」が収録されているアルバムとしても紹介した小西康陽のプロデュースによる森丘祥子のアルバム『夢で逢えたら』(1991年)。アルバム・タイトルにもなっている前述の「夢で逢えたら」やシナロケの「You May Dream」もカヴァーされています。ちなみに森丘祥子は柴田くに子名義で、工藤静香と清原夫人の木村亜希とともにセブンティーン・クラブとして活動していました。

Suzy Susie Collection - '93 Spring -
Suzy SusieというちょいB級ガレージ風ガール・バンドがいました。SuzyもSusieもSusanの愛称ですね。アルバム『Suzy Susie Collection - '93 Spring - 』(1993年)では、「Do You Remember Me?」「ジェニーはご機嫌ななめ」「タイムマシンにお願い」などパーティー向きのカヴァーが中心ですが、オリジナル曲もちょっとあります。彼女らの「夢見るシャンソン人形」は、「浅草橋ヤング洋品店」のエンディングテーマに採用されていました。

ユー・メイ・ドリーム
上原さくらは、榎本加奈子、神田うのと並んで、生意気系と僕は分類するのですが、上原さくらの持つガーリーさでそれもチャームポイントとなります。最近はごぶさたですが、歌手活動もやっていました。『Cherish』 (1996年)と『FLOWER SOUL』 (1997年)という2枚のアルバムをリリースしているのですが、その後にシングルのみでリリースされたのが、『You May Dream』(1998年)。アレンジはかなりオリジナルに忠実でちょっと松田聖子っぽいシーナって感じです。深夜番組「AXEL」の司会を高橋幸宏とやっていましたね。幸宏プロデュースで、もう一枚アルバムを出して欲しかったです。

Love & Piece
キタキマユは、岡崎友紀のカヴァー「Do You Remember Me?」(2001年)が、TVドラマ「カバチタレ!」主題歌にも採用され、スマッシュヒットしました。「ユー・メイ・ドリーム」は、なぜかロデオに跨り騎乗位の続編シングルの『Love & Piece』(2001年)でカップリングされています。少年少女合唱団から始まり、ちょっとラウンジなサンバ調(歌詞にもサンバって出てきますからね)のアレンジは、結構うまく捻っています。最近も多少メディアでも露出はあるようですが、ほとんど歌手活動を停止しているみたいで残念です。

Cutie Bunny~菜奈的ロック大作戦 コードネームはC.B.R.~
ゴスロリ少女歌手、北出菜奈も、アルバム『Cutie Bunny~菜奈的ロック大作戦 コードネームはC.B.R.~』(2006年)でカヴァーしているのを発見しました。ゴスロリだから、ヴァイオリン片手にダークにカヴァーしてくれるのかと期待したんですが、ちょっと陽性なバンドっぽいカヴァーだったのが意外でした。

他にもありますね。中市羽衣子は、久保こーじがプロデュースした『SUPER SOUND FACTORY』(1996年)で・・・ 男子ヴォーカル・カヴァー(個人的はちょっと違和感がある)として、エコエコサイクルズやThe Fuseがカヴァーしています。
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