2008年のチャートを検証
講師:(今まで沈黙を守っていたが突然・・・)一般的な意味で、エレクトロが流行っているかどうかを判定するに、先ずヒットチャートを見てみてはどうでしょう?
2008年のランキング資料のなかから、エレクトロの影響を受けたJ-ポップの占有率を算出すれば結論は出そうなのですが、「エレクトロの影響」という線引きが難しい。
先生:
講師、提案ありがとうございます。では試しに、タワレコの2008年アルバムチャートを検証してみましょう。オリコンよりもタワレコの方が、時代の気分は測れるのかなと・・・先ずは洋楽から。
エレクトロという訳ではないですが、1位を死守したColdplayは人気ありますね。まぁ、洋楽ファン自体のパイは少ないですが、隣のおじさん、おばさんと話していても、Coldplay好きという人は多いです。
5位のマドンナの『Hard Candy』は前作の方がエレクトロですね。
32位にやっと、The Ting Tingsが入ってきますね。こちらもエレクトロというよりもUKエレクトロポップですね。
36位にMEGともコラボしているhadouken!・・・意外と売れていますね。エレクトロ系と言えそうですが、ニューレイヴとして認知されていますね。
洋楽だけから見ると、2008年にチャート的にエレクトロがブレイクしてるという感はありませんね。
では、次は邦楽チャート。
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BEST FICTION |
5位がPerfumeの『GAME』・・・おお、5位なんだ。アイドルでアルバムチャートで5位というのは、やはりPerfumeらしいですね。
エレクトロというよりもハウスですが、DAISHI DANCEの『the ジブリ set』が16位というのは、大健闘です。
でも、まぁ、こんなもんで、エレクトロ系がチャートを席巻というレベルではないですね。 もちろん、タワレコのJ-CLUBコーナーにエレクトロ系が以前よりも前面に出てきているというのは、その通りなんですけど。
かなりとっかかりがないとエレクトロ系がチャート上位になるのは難しいですね。 今回のエレクトロ対談の冒頭にあったエレクトロが好きなモデルたちはきっとCDを買っていない(笑)。クラブで聴いているだけなのか? 元々、そんなにモデル人口は居ないし。
講師:
そうなんですよね。 チャート上位を見る限り、エレクトロが流行っているという根拠は、とくに見つけることはできない。