先祖帰り渋谷系
ガイド:ラスト曲の「四月戦争」も気に入りました。最初はいつものアーバンと違うと感じたんですが、音の分厚い時期のムーンライダーズが疾走するような曲ですね。
松永:
ありがとうございます。確かに色んな音つめこみ感がライダーズっぽいかもですね。 この曲と一つ前の「コマーシャルソング」は渋谷系を意識しています。前者がピチカート、後者がカヒミカリィでしょうか。ムーンライダーズが渋谷系を先行した、という説もありますから、先祖帰りしてそうなったのかもしれません。
渋谷系は「新しい音楽は存在しない」という諦念と「しかし昔の音楽をかけ直すことで、何度でも楽しむことはできる」という享楽が思想的・サウンド的に合致した文化でしたが、十数年経っていま我々がそれを取り出してターンテーブル上に「かけ直し」てみると、こういったポストモダン的な表現すらやはりある種のヴィンテージとなり得るのだ、という発見がありました。この発見をアーバンギャルドの方法論でレタッチしてみたらこんな作品に仕上がったと。
谷地村:
いつものアーバンと感じが違うのは、アルバム中唯一の僕の全作曲だからかもしれませんね。
この曲の方向性はアルバム製作初期からかなり明確にあったんですが、実際に手がけたのはかなり締め切り間近でした(笑)。それでもほぼ思ったとおりの曲に仕上がりました。音(音色)数は実はアルバム中最も少ないんですが、音圧は意図的にあげてます。恋の戦争の最前線に立たされたような。
最後はノイズ(爆撃)に撃ち抜かれてわけもわからず死んでください(アルバムをリピート再生にしておけば生き返れます)。
ガーリー病のよこたん
ガイド:先日の難波「SAOMAI」のライヴはとても楽しかったです。よこたんはお父さん、お母さん(当たり前だが、よこたんさんに似ている)も招待していましたが、本当に親孝行な娘さんです。過激な発言を繰り返す松永さんといると不良になるから、「容子!アーバンギャルド辞めなさい」とご両親は言っておられなかったですか?
LIVE @Saomai (c)nao |
よこたん:
ありがとうございます。もっと各地でライヴもやってみたいですね。 アーバンのライヴに両親を招待すること自体が親不孝者のようですが(笑)。 あの後両親は娘が不良になったと泣いておりました。(なんて嘘だよーん)
松永:
ご両親にはいつも良くして頂いております。こないだのツアーの際は、図々しくもメンバー全員をよこたん宅に泊めて頂き、更にその翌日はPV撮影までさせてもらいました。
よこたんの部屋は天蓋つきのベッドといい、壁一面に並べられたブライスといい、ピンクのドアといい、物凄くガーリー、病的にガーリーでした。 最初よこたんが両親に「セーラー服~」のPVを見せたと言ったときは、大丈夫か?とも思いましたが(笑)。
よこたんの病的にガーリーな部屋 |
よこたんの病的なブライスコレクション |
ブライスのよこたん&松永・モデル |
ガイド:
すっげーっ! ガーリーのためなら死ねるみたいなガーリー病ですね、よこたん。