海外リリース??
ガイド:「A Different DrumかSection 44からリリースしたい」との発言がありましたね。今回のアルバム、このあたりのレーベルから出ても全然違和感がないですね。日本語で歌っている曲もあるんですが、全然国境を感じさせません。日本人には、どちらかというと稀有なインダストリアル感とか耽美主義的なものを感じます。海外リリースの可能性は?
小西:
A Different DrumとSection 44、それからデジタル時代、とりわけインターネットに流れる音楽と製作、販売サイドの軋轢って事で、夏にはレーベルを閉じてしまうドイツのIndependentには、リリースは別にして友人として『こんなの作ったよ。どうよ?』って軽いアプローチはしてみてます。
(インタヴュー後に全米唯一のシンセポップ専門レーベル、A Different Drumより限定アメリカ盤のリリースが決定!)
あと言語については、今回の製作で前から横川が『海外でやっても日本語が一番パワーを伝えられるよ』って言った意味がよくわかった。よく考えたら、ドイツ語の曲はそのままドイツ語で聴いてきたんですよね(笑)。ドイツじゃ近年再び、若い世代の間で、Neue Deutsche Welle、英語にしちゃうといわゆるかつてのGerman New Waveになりますけど、音の方だけでなく、言葉の方でも「もう一度ドイツ語を見直そう」って風潮があるようです。Side Lineの記事見てても、「この曲はドイツ語で歌われている」とか「何曲ドイツ語で歌ってる」ってのが、わざわざ記事中に書いてあったりするんですよ。横川の書いた歌詞とか言ってたことを、レコーディング期間中、ずっと考えたり見たりしていて、『あぁ、自分なりにもう一回日本語の国際的な位置とか見直しとかしても良いな』と思ってました。Neue Japanich Welleって言いたいです。もちろん英語で歌いたければ英語で、これからも作りますけど(笑)。
豪華ゲスト陣
ガイド:ゲストが豪華ですね。爆音で聴きたいスピード感のあるインダストリアル・チューン「My Neighbor Upstairs」では平沢進さんがギターで参加。小西さんと横川さんは、P-MODELのメンバーとしても活動されたわけですが、平沢さんといっしょに何かされるのは久々だったのでしょうか?
4D LIVE |
2006年の7月、DOORSの4-Dライヴのときにゲストで参加してもらってます。今回はファイル交換で、出来上がりは充分おもしろいし意外な感じで良かったのですが、次は実際に同じ現場で作業したいですね。
小西:
ギリギリまで日程調整してもらって、TRAYに来てもらう事を検討してもらったんだけど、無理だったから、ファイルを送ってもらったんですけどその前の数通のメールのやり取りで、どんな音が送られてくるのか予想できました(笑)。向こうも、多分送る前の僕等しか通じないキーワードが入ってたのでどんな曲が来るかわかってたはずです(笑)。そうだよね、次回は一緒に声でもギターでもPCでも、最初から一緒に作ってみたいね。
ガイド:
D-Dayの川喜多美子さんがヴォーカル参加した「My Sweet Lo」は、個人的には一番気に入りました。デヴィッド・シルビアンばりの低音ヴォーカルと川喜多さんのウィスパー・ヴォイスの共演が素晴らしいです。
横川:
小西君の温めていたプランが実現して良かった。美子ちゃんもそうだし、コンピュータで録音・加工していくのに人の声は最適の素材だと思う。フォトショップとかCG加工と同じで、今が旬の技術です。
小西:
ははは、ありがと!温めてたなんて言われると、壮大なプロジェクトみたいだけど、まぁ、思いつきが持続してたってだけですよ(笑)。
男性ファンも多いD-Dayの美子ちゃんの声は、僕のサイドプロジェクト馬騎尚寺で、リミックスさせてもらった時からヴォーカルトラックだけを素で聴いて『あぁ、可愛いな~』と思ってました(笑)。それで、今回のアルバムでは是非ともスケベなデュエット曲が作りたいと思ってました(爆)。それが先にあって、少女のようにささやいてもらうには、美子ちゃんしか居ないだろうと。
成田:
Heavenly Blue |
D-Dayの去年の夏に作った「Heavenly Blue」では、少女ではないけど、年齢とか関係なく常に心の中にある”青さ”もたいなものは追求したつもりです。興味のある方は是非聴いてみてくださいね。