テクノポップ/フューチャーポップ

Perfume対談~ファッション&楽曲分析(2ページ目)

けろっぐ博士を迎えて、Perfumeについてさらに対談。Perfumeのオリジナリティの秘密は? 日々Perfumeのような曲を作ろうとする博士が楽曲を分析。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

Perfumeのオリジナリティ

博士:
では、責任を取ります。今回は、純粋に彼女らの音楽分析を中心に行きます。
私が特に強調したいのはPerfumeのニュートラルに見えつつ非常にオリジナリティの高い音楽的スタンスです。 中田ヤスタカ自身を持ってしても、capsuleなどで作られる曲はどこかかつての渋谷系を髣髴とさせてしまっていたり、ファッションにおいても、とりあえずかつてのかっこ良さの一つの“シンボル”ともいえるちょっとレトロでフレンチなテイストに傾倒していたりします。

先生:
なかなか見逃せない意見ですね。つまり、博士は中田ヤスタカの母体のcapsuleよりもPerfumeの方がオリジナリティが高いという意味ですね。

博士:
その通り。すなわち“オシャレ感”の追求は一つのシンボルとして確立しやすいのです。先生ご推薦のアキシブ系のデュオも一見オシャレでネオ渋谷系を象徴するような楽曲では有るのですが、やはりどこかかつてのピチカート・ファイヴ風であったりします。それは決して模倣とかフォロアーという悪い意味ではなく、そうある事が一種のかっこよさのステレオタイプで有ったからです。

先生:
amazon.co.jpにあるCDは、ジャケ写からリンクできます。(amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ)
アイドルになりたい。
U love Me
アキシブ系のデュオ・・・あぁ、『U love Me』でデビューしたバニラビーンズですね。アキバ感は希薄で、実質渋谷系アイドルと言うべきかも知れません。『アイドルになりたい』の林未紀も小西康陽ということもあり、こちらに属しますね。

博士:
先生絶賛のMEGにしてもその傾向は払拭できません。

先生:
OK
MEGの「OK」は、YUKIも手がけている鳶谷好位置が作曲していますが、サウンドプロデュース、編曲は中田ヤスタカですね。 畳み掛けるようなサビも素晴らしいし、アレンジがほとんど「ラジオスターの悲劇」へのオマージュですから、見逃せません。PVのMEGも可愛くて、フライトアテンダント(このあたりはcapsuleっぽい)にもなってくれますから、好きにならずに入られません。・・・あ、Perfumeの話をしていたんですね。

博士:
所がPerfumeはどうでしょう?
とりわけオシャレを意識したフレンチテイストがある訳ではありません。

先生:
ビタミンドロップ
Perfumeの「モノクロームエフェクト」「ビタミンドロップ」はコスチューム的にはキューティ60'sを意識していますが、capsule中期ほど渋谷度はありませんね。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 6
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます