テクノポップ/フューチャーポップ

Perfume対談~アイドルの法則(5ページ目)

特定分野に不必要に詳しい人が世の中には居ます。そんな一人、けろっぐ博士を迎えて、Perfume対談シリーズを始めます。第1回は、アイドルの法則。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

Winkの法則

博士:
これは“Winkの法則(またはパイレーツの法則)”と呼びます。

先生:
ほーう。どうして、Winkとパイレーツなんですか?

Diary(左から、鈴木早智子、相田翔子)
博士:
例えばWinkの場合、多くの男性はややクセのある鈴木早智子より、ナチュラルな雰囲気をかもちだす相田翔子に好感を持ったはず。またパイレーツにおいてもキャラの立った西本はるかより天然っぽい浅田好未に好感を持ったはずです。

ところが不思議と、例えば街中を彼女らが歩いていた場合、たとえ名前が解らなくても鈴木早智子なら一目で“Winkの人だ!”・・。あるいは西本はるかなら一目で“パイレーツの人だ・・”と気が付くはずです。所が相田翔子や浅田好未では、確かに可愛娘ちゃんでは有るのですが、逆にユニット名として認識されにくいのではないでしょうか・・・。

先生:
好感度と認識度は必ずしも一致しないという事ですね。

博士:
逆にそのキャラがユニットのイメージを決定付けてしまう危険性があると言う事も出来ます。
正統派の美人顔ののっち、ニュートラルなアイドル顔系のあ~ちゃんに比べ、かしゆかはややクセのある顔立ちといえます。 (ただ、先日実際マジカで見ると、その細さ、繊細さは超人的でさえあり、思わず息をのむ感動がありましたが・・・)。

先生:
確かに、「モノクローム・エフェクト」のかしゆかは、愛らしい谷亮子に見えたりしますからね。

博士:
Perfumeをまず真っ先に見た第一印象としてはまず“かしゆか”のイメージが飛び込んできます。 その愛くるしいしぐさや声はいかにも“萌え”系で、ちょっと可愛い“声優系”のアイドル・・みたいな先入観で捉えてしまい、その結果、ヤプーズ以来、エキセンドリック路線主体だった私には当初抵抗があったのかもしれません。

先生:
確かに声優系アイドルは、僕も抵抗ありますね。Perfumeの作品群でも桃井はることの「アキハバラブ」のコラボは、なくてもよかった感があります。

博士:
例えば、非常にクールな『リニアモーターガール』のジャケですが クールな一面、何かしらいまいち垢抜けない・・・NASAというより何か旧ソビエトのボストーク宇宙船のような“臭い”が漂うのは、かしゆかのあのヘルメットみたいな妙な編み上げ髪に由来するのではないかと憶測します。

先生:
流石に、博士はあのジャケの贋作を作っただけあって、洞察が細かいですね。

博士:
ただ、かつてキャンディーズがニュートラルなアイドル顔のスーちゃんをメインにしながら、ランちゃんへの変更を経てブレイクしたように、かしゆかには秘められた可能性を感じる事も確かです。
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