テクノポップ/フューチャーポップ

Perfumeのテクノ革命(4ページ目)

「お前、しつこい!」と言われそうですが、Perfumeシリーズ第4弾です。今回は、Perfumeの変遷を考察するというのがテーマです。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

乙女エレクトロ・アイドル~成長期(2006年~現在)

中田ヤスタカがcapsuleのアルバムでやってきているのが、次の変化を暗示する作品を収録する事です。ラウンジハウス的な『L.D.K Lounge Designers Killer』に収録された「グライダー」とかは、次作でのエレクトロを予見しています。

Perfume~Complete Best~
Perfumeのデビュー・アルバム『Perfume~Complete Best~』は、2006年8月2日にリリースされたのにも関わらず、昨今のPerfume人気でオリコン100位に再チャートインする、J-POP枠としては異例のロングセラーとなっています。このアルバムで唯一、新録音されたのが「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」。capsuleの『FRUITS CLiPPER』(2006年)ほどエレクトロではありませんが、酒井景都とのCOLTEMONIKHAの『COLTEMONIKHA』(2006年)の「そらとぶひかり」や「パーティーキャロネイド」で見られた乙女エレクトロと連動しています。

ファンサーヴィス[sweet]
予想通り、ネット先行配信の「Twinkle Snow Powdery Snow」では、PV的には近未来的コンセプトは多少残しながらも乙女エレクトロ路線。いい意味で垢抜けたと言いましょうか。「Twinkle・・・」も収録された『ファンサーヴィス[sweet]』(2007年)では、「チョコレイト・ディスコ」という食べ物乙女エレクトロというPerfumeワールドが爆発します。ディスコという流れを知っている人間としては、歌詞ではないですが、計算された楽曲であり、PVです。どれだけの人が理解してくれるかは自信なしですが。

なお、「remix」誌の懸賞で7インチシングル『チョコレイト・ディスコ -extra remix-』が100名に贈られました。capsuleはリミックス集が10月に出ますが、Perfumeも出して欲しいですね。

ポリリズム(初回限定盤)(DVD付)
さて、最新作『ポリリズム』はどうでしょう? 大きな流れとしては、乙女エレクトロと言えるます。ダフト・パンクやアンダーワールドっぽいという指摘もありますが、それらを完全に昇華し、「ポリリズム」というタイトルでアイドルの曲が出来上がってしまうとこれは日本音楽界における革命です。いや、言い過ぎなのは分かっていますが、それほどすばらしく、これからこの曲を超える試練を自らに与えた中田ヤスタカに敬意を表します。

これからも楽しみです、Perfume。次は僕の予想では飛躍期となるはずなんですが・・・
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