鏡の中の十月

鏡の中の十月
YMOのクレジットが入ったYMO以外の曲というのは限られています。近田春夫の『天然の美』では、YMO編曲で「エレクトリックラブストーリー」など4曲収録されていますが、YMO作曲・編曲というクレジットがあるのは、小池玉緒の唯一のシングル『鏡の中の十月』(1983年)です。テクノポップでありつつも、アンニュイ・フレンチ・ウィスパーポップの元祖とも言えましょう。

La Fleur Bleue~青い花~
さて、「鏡の中の十月」のカヴァーをやったのが門あさ美。メディアでの露出はほとんど無い謎の人でしたが、歌って、作詞作曲もできて、美人という三拍子そろった人です。高橋幸宏プロデュースの下、『Anti Fleur』(1987年)に続いて製作されたアルバム『La Fleur Bleue~青い花~』(1988年)に「退屈と二つの月」という曲が歌詞を変えて、リサイクルしています。なお、このアルバム以降のオリジナル・アルバムのリリースはなく、音楽活動を封印してしまったようです。1979年のデビューから1988年まで、10枚のアルバムをほぼ一年一枚のペースでリリースしてきた人だけに残念です。

My Love

恋せよおとめ
「My Love」・・・Wingsではありません。高橋幸宏がプロデュースしたスーザンのセカンド・アルバム『恋せよおとめ』(1981年)のB面ラスト曲。シングル『サマルカンド大通り』のB面でもありますが、目立っていないのにこの曲のカヴァーは2曲もあります。幸宏歌唱パート(歌い方かっこいい)が多く、幸宏ドラムも前面に出ている、当時のYMOともリンクするサウンドが、YMOファンにはたまりません。

なお、スーザンについては、「ガーリーテクノ歌姫~スーザン」でインタヴューしていますので、未読の方はぜひご拝読を! ちなみに、スーザンは2005年の復活ライヴ以来、Yセツ王の「助教授」としても知られる齋藤久師と共にライヴを行っていますが、その中でこの「My Love」のエレクトロニカなニュー・ヴァージョンをやっていました。ぜひCD化してほしいものです。

CHAT CHAT
「ナウシカ」に続いて、嶺川貴子のアルバム『CHAT CHAT』が「My Love」のカヴァーで再登場。こちらはオリジナルよりもテクノ度は抑えていますが、サイケデリックでなかなかいい解釈をしています。

Miss Touch
嶺川カヴァーが95年ですが、96年には幸宏プロデュースでデビューした赤羽小百合がミニアルバム『Miss Touch』で再度「My Love」。カヴァーというよりも幸宏リサイクルと言うべきでしょう。プロデューサーとコーラスとドラムが同じだけあって、スーザンのオリジナルに割りと忠実です。後にも先にもこのアルバムしか出していないので、彼女はモデルで幸宏のTV番組昔「AXEL」のアシスタントをやっていた事以外は知りません。なんかジャケがユーミンっぽいと思うのは僕だけでしょうか?

第3弾へと続く。

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