走れウサギ

不遇の実力派アイドルと呼ばれる金井夕子・・・スタ誕出身だし、歌はうまいし(低音フェチには最高)、ルックスだって決して悪くない(アイドルとして売れるため凄く美人である必要はない)。細野・坂本による名曲「チャイナ・ローズ」なんて、レコード大賞にしたいほどです。でも、それほどヒットしていないんですね、当時。尾崎亜美を起用したデビュー・シングル「パステル・ラヴ」は一番売れたと思われるが、オリコン最高位がたったの35位。でも、後に松本典子がカヴァー。金井の「マヤマヤビーチ」は、同じ年(1983年)に岩崎良美に「月の浜辺」として、カヴァーというより再利用されています。

e'cran
金井の『e'cran』(1981年)に収録の糸井重里=細野晴臣による「走れウサギ」は、元々シングル『Wait My Darling』のB面曲「ハートブレイカーのために」の歌詞を書き直した作品です。シングル時は両面、細野作曲ですが、B面の方が明らかによい。

ボーイ・ソプラノ
金井は低音域で「走れウサギ」を歌いましたが、越美晴は、『ボーイ・ソプラノ』(1985年)でアルバムのタイトル通り、高音域でカヴァー。両者とも歌が上手いですが、歌い方が対照的です。このアルバムは細野晴臣のNon Standardからですが、越美晴は、細野晴臣がENレーベルからNon Standardへと移行する際に唯一同伴したアーティストです。

禁区

禁区
細野晴臣が作曲・編曲した中森明菜の「禁区」(1983年)は、後にYMOが再利用した「過激な淑女」が没になった際の差し替え曲として有名です。没にしたのがよかったのか??・・・オリコン1位のヒット曲となりました。

イミテーション・ゴールド
意外なところで、あがた森魚がこの「禁区」をカヴァー・アルバム『イミテーション・ゴールド』(1993年)でやっています。歌謡曲のクラブ仕様リミックスはここ数年静かなブームですが、大正ロマン風クラブチューンへと昇華されています。このアルバム、時代の先取り感があって、細野晴臣の全面サポートの下、美空ひばりの「リンゴ追分」とクラフトワークの「The Robots」を今で言うところのマッシュアップした「リンゴ園のロボットさん(THE ROBOTS)~「リンゴ追分」入り~」にも果敢に挑戦しています。また、高橋幸宏もカヴァーした「白銀はまねくよ」のカヴァーもあります。