1983年春~恋は春感

夢・恋・人
83年はもうテクノが化粧品CMを占拠します。春は3社がテクノ祭。カネボウは、元キャンディーズの藤村美樹のソロとしてはデビュー曲となる「夢・恋・人」。松本隆=細野晴臣によるテクノ歌謡ですが、それほどヒットした記憶はないですね(調べてみると、オリコン13位)。豪華なサポート陣で作られたアルバム『夢・恋・人』は、一度CD化されましたが、廃盤なので再評価の意味もこめて再発してほしいです。

う、ふ、ふ、ふ
対する資生堂はEPOの「う、ふ、ふ、ふ」を起用しました。80年代のEPOはこの時期、化粧品とは蜜月関係にある事がこの後読み続けるとわかります。また、「ひょうきん族」で使用されたシュガーベイブのカヴァー「DOWNTOWN」からアレンジャーとしてEPOと抜群のコンビとなった清水信之は、EPOの高校の先輩で、この曲も手がけています。清水信之のアレンジはテクノというと言い過ぎかもしれませんが、分かりやすい教授サウンドといった感があります。

EPO自体はそれほどテクノのイメージが強くないですが、「JOEPO~安易テクノポップの巻」や教授の「TIBETAN DANCE」のカヴァーとかもしていますから準テクノな人です。体育会系の大貫妙子と僕は呼んでいます。なお、「う、ふ、ふ、ふ」は現在、ダイハツ・ミラのCM曲としてリヴァイヴァル中であります。

恋は春感
今まで登場しなかったコーセーは、83年春、山口美央子の「恋は春感」でテクノ化粧品CM戦線についに参戦。なんだかモデルの山口小夜子に似ていますが、妹ではないでしょう。エキゾチックなテクノ感と乙女なメロディーがうまく結びついた名曲だと思いますが、オリコン最高位は22位で終わっています。いい曲だから売れるわけではない。ちなみにこの作品を作詞・作曲したのは山口本人ですが、その後は歌手というよりも作家として岡田有希子、高井麻巳子など数多くのアイドルなどへ曲を提供する裏方に回ってしまったようです。また、前述の土屋昌巳のアレンジによりこのシングル曲(この曲だけ後藤次利のアレンジ)を含めたサード・アルバム『月姫』(1983年)にリリースしています。

ゴールデン☆ベスト
実は、コーセーにはこれ以前に使った特筆すべき曲というのがあります。鈴木慶一のプロデュースでアルバム『Motion Picture』 でデビューしたシネマが、81年前後にコーセー・エスプリークのCM用に「恋のバースティー」という曲を作っています。松尾清憲や鈴木さえ子がいたシネマはテクノポップというよりもブリティッシュ系モダンポップですね。この曲はもろに商品名が歌詞に出てくるのが珍しいです。このCM曲はタイアップ曲として発売されることも無く長らく封印されていましたが、2006年に発売された『Motion Picture』全曲も含んだ『ゴールデン☆ベスト』でやっと日の目を見ました。