レゲエ歌謡の当て外れ
【先生】レゲエ歌謡の発掘というのは、勘の鋭さが必要ですね。Kaja・・・いえいえ、Kajagoogooの改名後と同じ名前の日本のバンドなんですが、彼らの『ありがたや節』(1984年)は、かなりの掘り出し物でした。「ザ・ハングマン4」の主題歌だったんですが、これがレゲエ音頭なんですよ。B面の「Sa Sa Sa」もオキナワン・レゲエ歌謡。決め手は、ジャケの色使いと「JAMMING」と書いてあった事ですね。あのマキシー・プリーストもジャパニーズ・レゲエとして絶賛したらしいです。ちなみに先生の友達のジャマイカ人も褒めていました。【山本】えっ、あれもそうなんですか!買っておけば良かったなあ。脳内ウォント・リストに追加しておきます。私も勘でレゲエ歌謡を探しているんですが、結構な確率でハズしてます。タイトルを見て、これは間違いないと確信した河合夕子の『ジャマイカンCLIMAX』と、沢たまき「雨のジャマイカ」がハズれたときはさすがにがっかりしました。両者とも普通のポップスとしては、良く出来てるんですけどね。
【先生】河合夕子は最近、レゲエ歌謡というよりも、メガネジャケとしてシングルを一括落札したんですが、確かにレゲエ歌謡とは言い難いですね。前述の水谷公夫仕事なんですがね。では、もう一つ、これは持っていながら気づかなかったやつです。BOX RECORDSというインディー・レーベルのコンピレーション『Super Box Experience 8 Promising Diamonds Ago Go』(1987年)。アルバムはニューウェイヴを通過したストレンジポップ系なんですが、この中でPetersが「Jammin' Days」というレゲエ・チューンをやっています。もう一つの「Happy Time」は、サロン・ミュージックっぽかったりします。
【山本】当時日本各地に存在したインディー・ニューウェイヴ・バンドの中には、きっとUK経由でレゲエに辿り着いたものもあったはずですよね。逆に80年代のメジャーどころではどうでしょう?