テクノポップ/テクノポップ関連情報

DJ HELLに会ってきた!(3ページ目)

ドイツを知るためのイヴェント、ArtiStageのため来日したDJ HELLに直接取材を敢行! シュワちゃん、アマンダ、ノイエ・ドイチェ・ヴェレといろいろ語っていただきました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

Gigoloは何処へ行くのか?

――Gigoloは最初のコンピレーションから最新の『Gigolo CD 8』までずっと聴いてきています。

ありがとう。

――Gigoloという一種のブランド・テイストはあるものの、ジャンル的にはかなり変遷してきていますね。これからGigoloはどこを目指しているのでしょうか?

良い質問だね。でも、分からない。兆候を追ってはいるけど、それは広義のコンテンポラリー・アートとしてGigoloを捉えているんだ。Gigoloは単なるレコード・レーベルではなく、ファッション、アンダーウェア、ピクチャー・・・最初の映画も作っているんだ。

――映画?

そう、GigoloについてのDVDでのドキュメンタリー映画がもう直ぐリリースされる。

日本のGigoloにも期待!

Photo by Masanori Naruse
――Gigoloに入りたいアーティストがきっとたくさんいるでしょう・・・デモ音源とかが世界中から来るのですか?

良い質問だね。最新の『Gigolo CD 8』のために僕は800くらいのデモを聴いたんだ。世界中から来るよ・・・日本、アルゼンチン、カナダ・・・全部聴いているよ。特にイタリアの将来に注目している。若いプロデューサーたちが正しくやっている。ドイツはやっぱり強いけど、ウクライナや中欧・東欧なんかでもいろいろな事が起こっているよ。僕はジャパニーズGigoloが見つかると嬉しい。今まで、日本のアーティストは皆無なんだ。実は、FrongmanのKAGAMIはもうちょっとの所だったんだ。『The Broken Sequencer』はとってもいいアルバムだと思う。

――最初のジャパニーズGigoloの誕生を楽しみにしています。

ME TOO! 機は熟したと思う。

――どのようにGigoloに入るべきか決めるのですか? 基準とかあるのでしょうか?

音楽にともなうマジカルタッチ・・・簡単では無いけど、何回も聞いてみて、自分にタッチするか。今までのリリースもジャンル的にはとても幅が広いのですが、Doppler EffectやChris Cordaにしても自分たちのスタイルを持っている、Gigoloスタイルと呼ぶんのだけど、それがマジックタッチ。人によっては、アイロニーやユーモアがGigoloと捉えて、確かにそういう部分もあるのだけど、セクシャルな要素はGigoloであるためには大事な部分だね。

期待の新人、Xlover

――最新コンピにも収録されているXlover(エックスラヴァー)がとても気に入りました。ストイックなんだけれどキャッチーで、ユニークな取り合わせで。どのように彼らを発掘したのですか?

彼らとはかなり長い間コンタクトはしていたんだ。一時はイギリスのレーベルにとの話が進んでいたのだけれど、結局Gigoloが正しい選択という事になって、ニーナという新しいシンガーも見つかり、契約したんだ。彼らはGigoloにパーフェクトだと思う。彼らはエレクトロでもない、彼らはロックでもない、ちょうどそのど真ん中。でも、何者でもないという観点からは問題でもある。でも、Gigoloではうまくやっていけると。彼らのライヴはグレイトだよ。ニーナは素晴らしいパフォーマーでルックスも最高で、完全にロックンロール・バンドさ。

――Gigoloの中では今までなかったニュータイプですね。

そうだよ。みんなが予想しているものではない。
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