テクノポップ/90年代以降のテクノポップ

シザー・シスターズ、最高!(2ページ目)

2004年にイギリスで一番アルバムを売ったバンドとは? それは、来日公演を2月に果たしたシザー・シスターズ! ゲイカルチャーの落とし子? エレクトロクラッシュ変異体? いや、最高のロックバンドです。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

デビュー・アルバム

その後、見事、Universal系列Polydorとメジャー契約したシザー・シスターズは、2004年に『Scissor Sisters』(2004年)をリリース。まるで、プログレというか70年代アート・ロック風ジャケに苦笑しながらも、これは何かがあると確信し、購入。今回の来日を記念してDVD付きのデラックス版もリリースされています。

01. Laura
02. Take Your Mama
03. Comfortably Numb
04. Mary
05. Lovers In The Backseat
06. Tits On The Radio
07. Filthy/Gorgeous
08. Music Is The Victim
09. Better Luck Next Time
10. It Can't Come Quickly Enough
11. Return To Oz
(Bonus~リリース国によっては入っていません)
12. Message From Miss Matronic
13. The Skins


(DVD~日本のデラックス版)
01. Comfortably Numb
02. Take Your Mama
03. Laura
04. Mary
05. Tits On The Radio (Live)


また、日記からコメントを抜粋。

新宿のタワレコでは、バイヤーが気に入っちゃたのか、試聴も出来て、大PUSHされとりました。シールを見ると、The Face、NMEなどの雑誌も、賛辞を送っています。エレクトロクラッシュのブームから突然変異を起こした変てこアメリカン・モダン・エレクトロポップ変種。ジャケは、もろプログレ風。メンバーは、ニューロマ風。歌い声はビージーズ風。どこか10cc風。曲によっては、アメリカンロック風。私もなんじゃこりゃと大絶賛。

彼ら自身、エレクトロクラッシュであるとかエレクトロなバンドとレーベルされることは不服らしく、ロックバンド宣言をしています。確かに、このアルバムを聴いてみると、彼らはエレクトロディスコ的要素を持ちつつも、折衷主義の美学とも呼べる多彩な音楽性を繰り広げています。しかも、アルバムとしての音楽的完成度が高い。
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