テクノポップ/アーティストインタヴュー

アーティスト・インタヴュー~Part 33 クリシェ~ブラジル歌謡トロニカ

ブラジル音楽を母に、エレクトロニカを父に、あくまでも歌謡であるのがクリシェ流。11月19日に、セカンドアルバム『an optimist』をドロップ!したクリシェの平出さんとやなぎださんにインタヴュー!

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

クリシェの由来

やなぎださん(左)と平出さん(右)
――いつもする質問なのですが、ユニット名の由来について教えてください。クリシェ(cliche)はフランス語ですね。「決まり文句」って意味ですよね。コード進行にもありますね、クリシェというのが。大貫妙子のアルバム・タイトルでもあります。それとも、フランスのファッション・ブランド「Cliche」?

【平出】フランスのブランドは知りませんでした。よね? 音楽用語としてのものと、大貫さんのアルバムはもちろん念頭にありました。

【やなぎだ】皮肉がこもってるんですよ。

【平出】そうです。「決して"陳腐(cliche)"にはならないぞ!」という。逆の意味をこめて。今回のアルバム・タイトル『an optimist』もある意味皮肉ですが。

【やなぎだ】ようするにひねくれものなんです(笑)。

――やなぎださん、平出雅人さん、どちらが命名したのですか?

【平出】オレだよね。

【やなぎだ】自分は意味はなんとなくしかわかってなかったんですが、自分は書いたときの字面が好きだったのと、響きがよかったのでOKしてしまいました。今でも結構気に入ってます。

アンニュイなやなぎださん
――お二人は、どのようなきっかけでクリシェとして活動する事になったのですか?最初に誘ったのはどちらなんですか?

【平出】とあるオーディションで担当者が同じで一緒に音楽を制作したのでした。

【やなぎだ】最初はべつべつでやってたんですけど、お互いいいサウンドデザイナーとヴォーカルが見つからずなんとなく。

【平出】あれ?なんとなく? 私は確信的だったのですが。

【やなぎだ】じゃあ、それでいいです(笑)。

――リリースは、セネシオ(senecio)というレーベルですが、これはクリシェのために作った自主レーベルと考えていいのでしょうか?

【やなぎだ】流通させるために作ったという動機はそうですが、いい人いればぜんぜん一緒にやりたいよね? 自主レーベルとかにはとくに自分はこだわってないけど平出さんは?

【平出】もちろんです。

【やなぎだ】固執しすぎていろんなものを見失いたくないと思ってます。ただ、できるだけちゃんとやって行きたいんです。今の時代だと誰でもCD作ろうと思えばできるし、「レーベルです」といえば規模はあるけど一応そういうことになってしまうから。遊びとか、軽い気持ちではなく多少利益も考えて運営していきたいと思っています。

【平出】別にほかのレーベルでもいいよね。きちんと通じる人たちとなら。

【やなぎだ】そうだね。自分たちで全部やっていると、音製作以外に時間をとられて、自分たちはミュージシャンだったのかわからなくなっちゃうしね。
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