ネーナはいけているのか?
――ドイツというと古くはクラフトワーク、そしてジゴロにいたるテクノの発祥地的な見方をしている日本人も多いのですが、実際のところドイツのシーンには活気があるのでしょうか?難しい質問だ。エレクトロクラッシュ時代に、昔はアンダーグランドだった人たちが商業化された。でも、基本的には活気はあるよ。
――ドイツでエレクトロ系のクラブ・パーティに行きたかったら、どうなんでしょう?
何処に行くかによる。ベルリンなら週末に3~4のパーティがいつもあるよ。ミュンヘンは一時、静かだったけれど、最近は盛り返している。僕もDie RegistraturでやっているBavarian Gigolo Nightでプレイしたりする。とってもいいパーティで1,500人ぐらい来るんだ。
――ノイエ・ドイチェ・ヴェレについて日本人は誤解しているのでしょうか? 日本人はどちらかというとATA TAKやZICK ZACKのようなレーベル関連のアンダーグラウンドをそう呼ぶ傾向がありますが。
その頃、僕はまだ小さかったけどね。エレクトロ~エレクトロクラッシュと似たところがある。DAFやDer Planといったパンク・ムーヴメントから来たクールなアンダーグラウンドなシーンから始まったけれど、命名された時点でほとんど終わっていたと思う。みんながノイエ・ドイチェ・ヴェレと言い始めた頃、「それって俺たち?」って感じだったと思う。
――ネーナとはどうなの?
ネーナはクールだよ。
――WestBamもネーナをフィーチャリングしているよね。
うーん、そこの部分ではない。
――じゃ、どこが?
(歌い始めるSteril)・・・「Nur Geträumt*6」なんかはとってもエレクトロでアメイジングだよ。
*6 邦題「夢を見ただけ」・・・アルバム『Nena』(1983年)に収録。
――ニューウェイヴはやはり好きですか?
好きだよ。ニューウェイヴが流行っていた頃は、まだ5~7歳だった。82年頃に子供たちのためのパーティがあって、椅子取りゲームをしたんだけど、クラフトワークの「Das Model」がかかったんだ。その頃は、ノイエ・ドイチェ・ヴェレ時代でかなりポピュラーだった。それが、僕のニューウェイヴ体験。