作家を始め、マルチな活動
――ソロ以外にも、パーソナリティー、小説家、作詞・作曲家としてマルチな活動をされてきました、松本伊代から五木ひろしまで、かなり幅広いアーティストに楽曲を提供されていますね。ご自身で一番、気に入っておられる作品はどれでしょうか? やはり、中森明菜さんの「二人静」ですか?(ジャケ写は「二人静」収録のアルバム『Regeneration2-中森明菜リミックス2』)一番というのは難しいですね。「二人静」は自分でも良くできたと思っています。でも、全く売れなかったんですが、芸人さんの故横山やすし師匠の息子さんの木村一八さんに提供させていただいた「台風野郎」という曲、おそらくなかなか探せないものとなっていると思いますが、実は僕がかなり気に入っている作品でもあります。
――古い話ですが、20歳の関口さんは、ミュージシャン・デビュー前、『エンジェル★ゲーム』(1980年)で主演されているんですね。どんな映画だったのでしょうか?
びっくり! 何故そこまで知っているんですか? あれは日大の芸術学部の学生が中心になって作った自主映画で、内容はブラックコメディです。要するに僕は、人殺しという役をやりましてその人殺しが主人公というかなり危ないコメディ映画でした。実はミュージシャンと同時に当時から舞台で役者などもやっていました。恥しい。
――また、プロデューサーとしての活動、2003年には、関口さん自身のレーベル、Luxury Recordsを発足されていますが、どのようなレーベルを目指しておられるのですか?
歌謡曲という日本語の歌、実は演歌や浪曲にもかなり興味を持っています。そういった色を持ったレーベルにしたいのですが、今のところはご存知の通りです。新星堂さんがやられているオオマガトキというレーベルがあるのですが、あれは素晴らしいレーベルですね。高い目標を言えば、あんなふうになれればいいと思います。
――同時に、文筆家、関口誠人としての活動にも力を注がれているようですが、どのような分野について書かれているのでしょうか?
この質問を待っていました。実は今日新作が書きあがったところです。タイトルは「スローフィンガーペインター」といいまして、ある文学賞に応募するつもりです。男らしく言い切りましょう、純文学です。もちろん理想と現実には往々にして開きがあるものですが。