ソロ活動
――脱退後は、ソロの道を歩まれて、『FOLK SONG』(1988年)、『Women & Me』(1989年)、『マネー・フラワー』(1990年)、『悪戯』(1991年)〔ジャケ写〕、『千夜一夜』(1992年)と年一枚のペースでアルバムをリリースされていますね。『悪戯』に収録の「天河伝説殺人事件」は、エキゾチックなアレンジとエモーショナルなヴォーカルが美しいラヴ・ソングとして心に残ります。男のロマン&エロス的な歌詞が多いような気がします。サウンド的にはC-C-B時代とは違い、ある意味でアダルト・オリエンティッド。ソロとして、特に意識されていた事や影響されていたアーティストなどがいれば、教えてください。あの頃の作品は、とにかくアレンジャーの井上鑑さんのセンスです。彼が僕の書く歌詞の世界を非常に高く評価してくれて、かなり力を入れてレコーディング作業をしてくれました。そして生まれた世界なのです。その頃は文学をよく読んでいて、音楽家より小説家に影響を受けていました。実は今も一冊の小説を常に持ち歩いています。敢えてどの作品か言いませんが、その小説は僕にとって聖書のようなものなのです。書いたのは村上龍先生です。
――最近のソロ活動では、アコギ一本でのライヴが多いようですね。関口さんは、楽器もマルチプレイヤーだと思いますが、ギタリストとしての原点回帰なのでしょうか?(ジャケは2003年リリースの『スゴイカタチ スゴイキモチ』)
そこまで見抜かれているのは逆にびっくりするくらいです。僕がお答えするよりもひょっとすると僕のことをよくわかってらっしゃるんじゃないですか(笑)? アコースティックギター一本で歌ういわゆる弾き語りの世界を極めたいと思っています。実は二年前に、ギター侍になろうと日記に書いたのですが、こないだあるバラエティーを見ていて同じことを言っているコメディアンがいて、ショックを受けました(笑)。