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アーティスト・インタヴュー~Part 26 松前公高クロニクル(3ページ目)

きどりっこ、エキスポ、コンスタンス・タワーズ、SPACE PONCHなどのグループ活動、そしてソロ、リミキサー、アレンジャーとしての松前公高さんの歴史を探る、壮大なインタヴュー企画がここに完成!

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

幻のコンスタンス・タワーズ

――エキスポはアルファからデビューし、続いて、アルファからコンスタンス・タワーズのアルバムもリリースされる予定もあったらしいですが、実現しなかった理由は?

SPACE PONCHのアルバムに収録されている「Tati Suite」という曲は既にこの時点において、コンスタンス・タワーズ名義でデータとしては完成していたんです。86〜87年ぐらいですかね。ジャックタチの映画やその他数々の映画のサントラをシンセでやった大メドレーなんですが、このカヴァー曲の権利問題をいろいろ解決している段階でむずかしくなってきましたね。あとはレコード会社が決める事だから、我々にはわかりません(笑)。

でも結果として当時出していたとしても、モンドのモの字もない時代ですし「早すぎた」とかっていう話でもなく、もう完全に時代と無関係な感じだったから(笑)。映画音楽とかモンドという点では87年じゃなくて99年に出せてよかったのかもしれません。そうそう、コンスタンス・タワーズではTAITOの「DARIUS」のレコードでアレンジバージョンを2曲やっていますが、これは今で言うエキゾチック、ラウンジになってますね。

――その後、コンスタンス・タワーズ音源は、エキスポと共に、玖保キリコ・プロデュースのコンピ『DRIVE TO HEAVEN, WELCOME TO CHAOS』(1989年) やサエキけんぞう・プロデュース のコンピ『ハレはれナイト』(1989年)に収録されていますね。「ハレはれナイト」は、六本木インクスティックでのイヴェントですよね。何度か出演されたんでしょうか?

そうですね。この頃はオムニバスにちょっとづつ曲を作ってました。ライヴもちょこちょこやってた感じです。六本木インクスティックは、そういったテクノポップ・イヴェントや、エキスポの単独ライヴなど何度も出演していました。回数は覚えていませんが。コンスタンス・タワーズはパール兄弟のフロントアクトをずっとやらせていただいていたので、クロコダイルなどでよくやっていました。

――『ハレはれナイト』ライナーをよく見ると、松前さんは初期ハイポジ(1分38秒で逃げ切る「エヴァ エヴァ ぺー」を収録)のメンバーとしてもクレジットされていて、大活躍ですね(笑)。

まだそれほど交流が広い訳じゃなかったので、友人周辺でもう役割分担が決まってた、バイオリンはシジジーズの西田ひろみさん、サックスはナルちゃん(菊地成孔)、みたいな感じで、打ち込みなら、松前だったんですね(笑)。でハイポジがEMIから四人組でデビューする直前までメンバーでやってました。イカ天も出たんですよ。既にプロで活動していたので、サングラスに長髪のカツラかぶってましたけど。
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