やっぱり、2 many dj's
このマッシュ・アップ・ムーヴメントの一番の貢献者は、Soulwaxでもある2 many dj's。前作の『Much Against Everyone's Advice』(2000年)では、オルタナ志向が強かったですが、8月11日にリリースされたばかりのSoulwaxの新作『Any Minutes Now』(2004年)は、ディスコパンクというよりディスコロック(今、捏造しました)と言える踊れるロック、そしてより混沌としたサウンド。手法として、2 many dj's的なものがある訳ではありませんが、DJ的なグルーヴ感は強くなったと感じます。ラスト曲は、Icehouseの「Hey Little Girl」・・・ロキシー・ミュージック的なエレポップをSoulwax風に料理しており、80年代リヴァイヴァル感もあります。
Soulwaxですが、元UNKLEのDJシャドウ(DJ Shadow)のエレクトロニカ風味の曲、「Six Days」をB-52'sの「52 Girls」で料理した技ありのマッシュ・アップ・リミックスをしています。DJシャドウのアルバム『The Private Repress』(2003年)およびコンピ『TOTALLY DANCE~DANCE-A-BULL』 (2004年)〔ライナーを書いたので宣伝させてください〕にも収録されています。
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50 Big Tunes 2003 |
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mixmag2003年12月号 |
バスタードポップ・ミキサーの第1人者であるFreelance Hellraiserによる50曲のミックス・アルバム『50 Big Tunes 2003』。イギリスのクラブ系音楽雑誌「mixmag」の豪華付録。触れ込みによると、世界で一番大きいクラビング&ダンス音楽雑誌。マッシュ・アップ大会となっていますが、残念ながら、彼が手がけた名マッシュ・アップ、ストロークスのバックにクリスチーナ・アギレラが歌う錯覚がする「A Stroke Of Genieus」は入っていません。
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mixmagそして、まるで「A Strokes Of Genieus」のようなのが、Speedwayのアルバム『Save Yourself』(2004年)に収録されたクリスチーナ・アギレラのカヴァー「Genie In A Bottle」。小室哲哉がTM Networkの前にいたSpeedwayではなく、これは紅一点ジル・ジャクソンをフロントにした、ちょっとガレージっぽいイギリスのアイドル系4人組。アイドル・バンド。ストローク然としたカヴァーの仕方から、Freelance Hellraiserは疑っています。
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MIXED BIZNESS CD |
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MIXED BIZNESS VOL. 1 |
GEMAというドイツのレーベルから出ている、バスタードポップのコンピレーションCD『MIXED BIZNESS』(2004年)。ベックも同タイトルのアルバムを出していますが、たぶんそこからパクッた「MIXED BIZNESS」というタイトルで、アナログ盤でシリーズ化されています。ブッシュ大統領のジャケは、そのVol. 1。このCDは、そのVol. 1からVol. 4までから選曲したベスト的内容。判りやすいものとしては、アウトキャストの「Hey Ya」に乗せて、ザ・ラプチャーの「House Of Jealous Lovers」が絶叫する「House Of Hey Ya!」とか。このとおり、ジャケもなく、CDに印刷されているトラック名もほとんど読めない粗悪品ですから、取り扱い厳重注意!!!