成り上がりリチャードX
シュガーベイブスの成功によりリチャードXには、リバティX(Liberty X)とのコラボレーションの要請が来る。Richard X VS Liberty Xとしてリリースした第1弾シングル『Being Nobody』は、ヒューマン・リーグの「Being Boiled」とチャカ・カーンの「Ain't Nobody」のマッシュ・アップ・ミックス。『Being Boiled』は、シングルとして1978年に最初にリリースされ、1980年の再リリースでUKチャート8位となったまだヘヴン17(Heaven 17)のメンバーがいた初期ヒューマン・リーグの小ヒット曲。「Being Boied」ってよく聴くと、「Fade To Grey」のようなフレーズも聴こえる。アルバム『Travelogue』(1980年)に収録されています。このマッシュ・アップは切り貼り感がなく、新しい楽曲として生まれ変わっています。
01. Being Nobody (Main mix)
02. Being Nobody (Richard X Remix)
03. Being Nobody (X-Strumental)
リバティーXは、チーキー・ガールズが落っこちた、イギリスのオーディション番組「Popstars: The Rivals」出身のR&B系アイドル・グループです。ジャケは、デビュー・アルバム『Thinking It Over』(2001年)。
◆Liberty X
第2弾シングルはネプチューンズ系R&Bシンガー、ケリス(Kelis)をフィーチャーリングした『Finest Dreams』 (2003年)。またまた、ヒューマン・リーグのネタ! 彼らの大ヒットアルバム『Dare!』(1982年)の冒頭の曲「The Things Dreams Are Made Of」(あえてヒット曲は避けたのか?)とSOS Bandの「Finest」を合体。
01. Finest Dreams
02. Finest Dreams Part2
03. Music For An Imaginary Mobile Phone Commercial
Girls On Topをリリースしていたレーベルが初期ヒューマン・リーグとその前駆体と言えるThe Futureの曲を集めたアルバム『The Golden Hour of the Future』(2002年)をリリースしている事も無関係ではないでしょう。
そして、9月18日に日本盤もリリースされた『Richard X presents X-Factor Vol. 1 (X-Factor Vol. 1)』(2003年)。全体的にハウスっぽさがあるのですが、それは普通のハウスというより、エレクトロポップ+R&Bが由来の異種混合的ポップがハウスに聴こえると言った方がいいかも。そして、シングルと同じ路線のスパンダー・バレエなどの元ネタを使ったマッシュ・アップ+豪華コラボレーション。新たに、Deborah Evans-Stickland(Flying Lizardsのヴォーカリスト!)、Tiga(エレクトロクラッシュ勢の中で一皮剥けた)、 Jarvis Cocker(パルプ)、Javine(R&Bシンガー)、Caron Wheeler(元Soul II Soul)、Annie(ノルウェーのシンガー?)などが加わっています。しかし、ブート野郎のCDがCCCDとは、これ如何に?
01. Start
02. Being Nobody feat. Liberty X
03. Rock Jacket
04. You Used To feat. Javine
05. Just Friends feat. Annie
06. IX
07. Lonely feat. Caron Wheeler
08. Walk On By feat. Deborah Evans-Stickland
09. Lemon/Lime feat. Deborah Evans-Stickland
10. Finest Dreams feat. Kelis
11. You (Better Let Me Love You X 4) Tonight feat. Tiga
12. Mark One feat. Mark Goodier
13. Freak Like Me (We Don't Give A Damn Mix) feat. Sugababes
14. Into You feat. Jarvis Cocker
15. End
16. Being Nobody (Richard X Remix) feat. Liberty X
17. Finest Dreams feat. Kelis
18. Music For An Imaginary Mobile Phone Commercial
バスタードポップの世界を垣間見ていただきましたが、如何でしたでしょうか? まだまだ紹介すべき音源があります。裏街道は続く・・・
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