『Tong Poo(東風)』と言えば、「カルトQ~YMO特集」で、電気グルーヴのまりんと優勝を争ったjellyfishの増山龍太さんが「おやじに『東風』を聴け!」と勧められたと、番組で言っていたのが今も脳裏に焼きついています。
矢野顕子の『ごはんができたよ』『ただいま』『愛がなくっちゃね』のアルバムは、テクノポップ三部作です。1980年の『ごはんができたよ』(オリジナルは2枚組LPだった)では、歌ヴァージョンの『Tong Poo』を収録。カヴァーというよりほとんどAkiko Yano with YMOの別ヴァージョンとして扱ったほうがいいかもしれません。書籍『period』の付録CDにはこのヴァージョンの1980年YMOライヴ・テイクの『東風(Tong Poo)』が収録されています。
東京都交響楽団首席チェロ奏者である古川展生の『I Love you~Love Songs On Cello』(1999年)でもカヴァーされています。教授作だけあってクラシック系の人にも人気があるようです。
アジア系クラシック・オムニバス『エイジアン・シーン』(1999年)では、神谷百子らが演奏する『東風』『Simoon』を収録。坂本龍一の『A FLOWER IS NOT A FLOWER』も入っています。
『Simoon』は、エキゾチック・ラウンジ・ミュージックのジャパニーズ・アーリー・クラシックとも言える。
Logic Systemの松武秀樹は第4のYMOとも呼ばれたのでカヴァーというのも何ですが、アルバム『東方快車』(1993年)でカヴァー。次回紹介するアルバム『To Gen Kyo』では、『中国女(La Femme Chinoise)』もカヴァー。
東京スカ・パラダイス・オーケストラのアルバム『トーキョー・ストラット』(1996年)でも、元ロッテンハッツ後にヒックスヴィルに在籍した真城めぐみという女性ヴォーカルをフィーチャーして和む『Simoon』のカヴァーをしています。
まだ、企画アルバムなどに収録されているファースト・アルバムのカヴァーもありますが、今後紹介していきます。『Firecracker』についても書きたいことがあるんですが、また改めて。こうして調べてみると、ファースト・アルバムだけでもカヴァーがかなりあり、もっと書くつもりだったけど、この辺で第1回は終了。今でこそ、ファースト・アルバムは風化しにくい普遍性が高い曲が多いと感じられます。次は『Soild State Survivor』からだよ。
【関連リンク】
◆『YMO周辺のオキナワン』
◆『ピストルズを呼べ! そしてYMO』
◆『COMPACT OMY』
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。