テクノポップ/海外のテクノポップ

勘違いの中華風ポップ(3ページ目)

中華ポップではなく、中華風ポップ。西洋的視点からの、勘違いの東洋観が生み出した、素晴らしき中華風ポップ。アネーカ姐さんも登場。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

オランダのプログレ・バンドであるKayakのPim Koopmanのプロジェクト、Dieselによる『GOIN’ BACK TO CHINA』(1979年)は、1980年に鹿取洋子がカヴァー曲を日本で大ヒットさせたことで有名ですね。これは、中華風ディスコですね。このKayakのメンバーは、ソロ・プロジェクトとしてプログレとは言いがたい多彩な事をやっており、メンバーのMax Warnerも『Rain In May』というヴォコーダー仕様のエレポップ曲をヒットさせています。

かなり勘違い気味の日本国民国辱ソングとも言われるのが、一発屋としても有名なThe Vaporsによる『Turning Japanese』(1980年)。スピード感溢れる、ちょっとニューウェイヴが入ったパワーポップなんですが、出だしから日本風ではなく、中華風のギター。歌詞もけっこうなめてます。

2000年版『チャーリーズ・エンジェル』のサントラとしても使用されています。別に大した曲ではないですが、一応中華風アレンジが施される『Letter From Hiro(弘からの手紙)』(勝手に邦題つけました)というのもあります。

デビッド・ボウイの『チャイナ・ガール』(1983年のアルバム『LET’S DANCE』収録)は、イントロから中華風の中華風ポップのスタンダードとも言えます。MTV全盛時代の代表的作品で、中国娘がプロモにも出ていた記憶があります。元々は、共作者であるイギー・ポップが、1977年のアルバム『The Idiot』で歌っていました。

勘違いの美学が生んだ中華風ポップ、如何でした?

【関連リンク】
『ルーツとしてのエキゾ歌謡』
望月愛生さんの『中国語学習』
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