前述の2枚のアルバムにも深く絡んでいたピチカート・ファイヴの小西康陽(『動物園の鰐』も彼の作詞・作曲)ですが、ピチカート・ファイヴのアルバム『月面軟着陸』(1990年)では、戸川京子のヴォーカルをフィーチャーした『ちょっと出ようよ』も収録されています。
60'S的B級ビート・サウンドを追求したMINT SOUNDのクリスマス・オムニバス『MINT SOUND'S CHRISTMAS ALBUM』では、元東京ブラボーのブラボー小松とロケンロールな『White Christmas』を聴かせてくれます。
90年代の戸川京子はシンガーとしての活動があまり目立たないですが、『weekend for ladies』(1994年)という高浪敬太郎がプロデュースした4人の女性シンガーをフィーチャーしたなごみカフェ系企画アルバムで、戸川京子は『キッシング・フィッシュ』(加藤和彦が作曲した佐藤奈々子ナンバーのカヴァー)と『I Never Know』の2曲を歌っています。
そして、もう一つ。サリー久保田がプロデュースした『GIRLS AT OUR BEST IN WINTER』(1995年)では、戸川京子は、YOU、かの香織などとともにヴォーカリストとして参加しています。『MURASAKI』『MIZUIRO』といった色がタイトルの曲を歌っています。改めて聴いてみると、テクノ度が高い。ちなみにかの香織は、クラフトワークの『電卓』のカヴァーをしています。
戸川京子さん、いい唄を残してくれてありがとう。あなたの歌声を忘れません。ご冥福をお祈りします。